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「遺憾砲」の威力【上昇気流】

「遺憾砲」という言葉がある。わが国の政府・外交当局が得意とする“武器”で、好ましくない他国の行動に遺憾の意を表す外交的メッセージだ。北朝鮮の日本周辺に向けた弾道ミサイル発射や中国の領空・領海侵犯などの際によく発せられる。

カトリック伝道師・遠藤周作 【東風西風】

作家の遠藤周作は、ユーモア小説やエッセーなどでも多くの読者を得、実生活では子供顔負けのいたずら好きだった。しかしその活動の中心は、『沈黙』などカトリック信仰に根差した小説で、神や信仰など重いテーマに正面から挑んだ。

グミと桑の実を懐かしむ【上昇気流】

「夏ぐみの甘酸つぱさに記憶あり」(佐藤千須)。幼いころは夏休みの期間、母方の実家に帰省していた。都会にはない自然が豊かだったから、近所の山に行けばカブトムシやクワガタを捕まえることができた。小川ではカニや小魚が取れた。

フェイクが横行するSNS イスラエルから

イスラエルとイランがまた衝突、攻撃の応酬は続き、今のところ収束の気配は見えない。

台湾有事想定した中国空母 【上昇気流】

中国海軍の空母「遼寧」と「山東」の2隻が初めて太平洋上で同時に確認された。遼寧は「第2列島線」を初めて越え、南鳥島のわが国の排他的経済水域(EEZ)内を航行した。

穴の開いたアイアンドーム【説往説来】

2023年10月7日、イスラエルの最先端対空迎撃システム「アイアンドーム」がハマスの奇襲攻撃に弱点を露呈した。アイアンドームがハマスのロケットを花火でもするように命中させる映像を公開して性能を誇っていたイスラエル国防省は頭を下げた。

太宰遺作の自筆原稿【上昇気流】

東京・JR三鷹駅の南口に三鷹市美術ギャラリーがある。その一角を占めているのが太宰治展示室で、三鷹市下連雀にあったついの住み家の借家を復元している。ここで今月から開かれているのが「太宰治資料展」だ。

空襲警報で眠れない夜 イスラエルから

13日午前3時、眠っているところにスマホから警報音が鳴り、イスラエル軍のアプリに「軍がイランを攻撃した、反撃に備えよ」という警告が表示されていた。同時に空襲警報のサイレンも鳴り響いた。

縁深い「コメと小泉」【上昇気流】

「コメと小泉」。何かと縁が深い。小泉進次郎農林水産相は備蓄米放出で話題をさらっているが、父・小泉純一郎元首相は真逆の話で注目された。首相就任後の初の所信表明演説(2001年)の結びに引用した「米百俵」である。

東大超え?OISTとは 【美ら風】

「日本で一番優秀な国際大学」と聞かれたら、どこを思い浮かべるだろうか。東京大学? 京都大学? その答えは、沖縄の恩納村にある沖縄科学技術大学院大学(OIST)かもしれない。OISTは2011年に設立された理系に特化した大学院大学で、授業はすべて英語。学生の8割が外国籍で、世界50カ国以上の研究者が在籍する国際色豊かな研究機関だ。

身近に起きた教師刺殺事件 フランスから

パリ東部郊外ノジャンの中学校で11日、校門前の持ち物検査をしていた教員補助職員が14歳の生徒に刺殺される事件が起きた。筆者が過去に取材したことがある学校だ。

国際秩序のリーダーシップを【羅針盤】

トランプ米大統領が次々と打ち出すMAGA(米国を再び偉大に)の施策に全世界が振り回され右往左往している。

実感した「一つの欧州」 【上昇気流】

どの国へいつ行ったかを確認するため、期限切れの古いパスポートを引っ張り出して眺めることがある。その国への入国日、出国日がスタンプに記されていて、何よりも確かだ。

同性愛者にも生殖医療?

第三者の精子・卵子を用いて子を授かる「特定生殖補助医療」のルールを定めた法案は今国会での審議入りが見送られ、廃案となる見通しだ。

安全性追求に日々努力を 【上昇気流】

東京電力福島第1原発事故を巡る東電の旧経営陣に対する株主代表訴訟の控訴審判決があった。焦点になった政府の地震と津波に関する「長期評価」について「津波対策を義務付ける根拠として十分でない」として一審判決を取り消した。熟慮の末の判断だと思う。

宗教と政治の相克【上昇気流】

歴史は繰り返すという。宗教と政治の関係でも構造的にそう変わっていないのではないか。豊臣政権や江戸幕府の施政下、キリスト教は宣教に乗じた侵略の意図を持ち、秩序体制を崩壊させる危険な教えとして排撃された。

内村鑑三を読む 基督再臨の説教者⑮ 年間58回の講演、2万人の聴衆

自宅敷地内の今井館付属聖書講堂で行われてきた聖書研究会は、1918年9月、聴衆を収容しきれなくなり、神田美土代町(みとしろちょう)にある東京基督教青年会館に移した。

随筆からエッセーに【上昇気流】

「最近、随筆という言葉が使われなくなった。代わりにエッセーという言葉になった」――。新聞小説を読んでいたら、そんな話が出ていた。1975(昭和50)年ごろから、エッセーが主流になった。ちょうど50年(半世紀)前のことだ。

閣僚たちの人種差別問題研修 フィンランドから

閣僚らを対象とした人種差別反対研修がこのほど企画された。幸福度がトップのフィンランドでも、人種差別問題は大きな社会問題となっている。

スパイだったスパイ小説家【上昇気流】

サスペンス小説『ジャッカルの日』など数々の世界的ベストセラーを送り出してきた英国の作家、フレデリック・フォーサイス氏が86歳で亡くなった。スパイ小説を中心に25冊以上の本を書き、世界で7500万冊を売り上げた。

トニー賞受賞の快挙【韓国紙】

韓国の創作ミュージカル『メイビー、ハッピーエンディング』が8日(現地時間)、米国の「演劇・ミュージカルのアカデミー賞」と呼ばれるトニー賞の授賞式で、作品、男優主演、脚本、演出、作詞・作曲、舞台デザインなど6部門を席巻した。今年で78回を迎えるトニー賞を韓国で創作・初演された作品が受賞するのは今回が初めて。

中国の憲法は飾り物【上昇気流】

さる6月4日は、中国で学生らの民主化運動が武力弾圧された天安門事件のあった日。1989年のことで36年前になるが、風化することがないのは中国共産党の脅威が弱まらないためだ。

安心のオンラインショッピング ブラジルから

ブラジルは中南米のB2C(一般消費者向け)電子商取引の約42%を占めるオンラインショッピング大国だ。

豆記者と皇室の絆【美ら風】

先日、天皇皇后両陛下と愛子内親王殿下が、戦後80年を迎える沖縄を訪問された際、かつて「豆記者」として活動した学生たちと再会された。

「ゼロリスク」脱却の時【上昇気流】

帰る人もいないのに「帰還困難区域」とは何ぞや? まるでナゾナゾ問題だが、福島県にそんな論議がある。

対馬沖海戦120年に思う【羅針盤】

今年は日清戦争終戦から130年、日露戦争終戦から120年、大東亜戦争終戦から80年と、近代日本が戦った戦争から節目の年に当たっている。先月の5月27日、対馬の上対馬町殿崎公園で執り行われた「日露・対馬沖海戦120周年記念追悼慰霊祭」に出席した。

ハーバード中国人留学生はどこへ

トランプ政権がハーバード大学に対して留学生認定資格取り消し措置を取ったことからハーバード人材の争奪戦が始まった。

クマと共生するには【上昇気流】

あるひ もりのなか くまさんに であった~の歌詞で始まる「森の熊さん」。米民謡を原曲とする童謡で昭和47(1972)年、ダークダックスがレコーディングし、NHKの「みんなのうた」で紹介された。リバイバル放送で聴いて、なんと長閑(のどか)な、の思いを禁じ得ない。

初期宇宙の巨大な銀河【上昇気流】

宇宙の観測技術は長足の進歩を遂げ、138億年前の宇宙創成に近い時期に生まれた銀河の画像が一般の人の目にも触れるようになった。

第2弾「SDI」なるか【上昇気流】

トランプ米大統領が「ゴールデンドーム」という新たなミサイル防衛構想をぶち上げた。中国やロシアなどの核ミサイルから米本土を防衛するのが狙いだ。相次ぐ過激発言に隠れて、いまひとつ注目を浴びなかったが、今後の世界の安全保障に大きな転換をもたらすものだ。

梅雨入り前の散歩【上昇気流】

「紫陽花(アジサイ)の色に省略なかりけり」(津村典見(のりみ))。梅雨間近になり、アジサイの花を時々見掛けるようになった。梅雨の季節には、京王井の頭線沿線では青や赤の色彩が目にまばゆく映って印象的だ。

赫き群青 いま問い直す太平洋戦史(48)マーシャル諸島陥落 委任統治領の喪失の衝撃

ギルバート諸島のタラワ、マキンを押さえた米機動部隊(第58任務部隊)は年が明けた昭和19年1月末、マーシャル諸島に襲い掛かった。マーシャル諸島の防備は、海軍第6根拠地隊と第22、24航空戦隊、それに陸軍が加わり総兵力約3万2千人。しかし各島への分散配備で、その上、陸軍部隊が到着したのは19年に入ってのことだった。

象の皮膚まねた冷却タイル シンガポールから

東南アジアを旅する時、最上階や南側の部屋は極力、避けるようにしている。日中、南国の太陽に熱せられ、夜、寝ようとしてもこうした部屋だとオーブンの中にいるようでなかなか寝付けないのだ。

皇室の沖縄への深い思い【上昇気流】

「思はざる病にかゝり沖縄のたびをやめけるくちおしきかな」――。平成31年、小紙と朝日新聞がスクープした昭和天皇の未発表の御製(ぎょせい)である。

無人艦艇の時代【韓国紙】

英国と米国が1943年、北大西洋で連合軍の輸送船を狙っていたドイツ潜水艦「Uボート」に重大な打撃を加え、制海権を取り戻したのは海軍力のおかげだった。大西洋を通る海上輸送路を確保できるようになると米国産軍需品が大挙ヨーロッパに向かい、第2次世界大戦の均衡軸は完全に連合軍の方に傾く。海軍力の象徴である航空母艦の役割も欠かせない。米エール大学歴史学科教授ポール・ケネディが2022年に著した『大海戦最強国の誕生』(韓国版表題、原題Victory at Sea)の内容だ。

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