「そんなことよりも」――。高市早苗首相が先週の党首討論で企業・団体献金について問われた際、このフレーズを使って定数削減問題に話題を変えた。
それで一部野党は高市批判のボルテージを上げているが、政治資金を問うなら、それこそ「そんなことよりも」看過できない問題がある。日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」の購読料を巡る“政治資金疑惑”だ。
同党の地方議員らが議員という権力を笠に着て「押し売り」「パワハラ契約」で役場の職員に赤旗の購読を「強要」している(小紙11月28日付「政党メディアウォッチ」)。まるで「カツアゲ」(脅して金品を得ること)や「みかじめ料」(お守り代)の類いである。
共産党が与党の美濃部亮吉革新都政時代に都庁詰め記者を経験したが、係長クラス以上の大半の中堅・幹部職員の机上に赤旗があった。庁内の党員が「人別調査表」を作成しており、赤旗を購読しなければ出世コースから外された。当時、管理職はざっと6000人。都庁は共産党の巨額政治資金源だった。
総務省が先週、公開した2024年の政治資金。収支報告書によれば、共産党本部の収入は自民党(221億円)に次いで多い185億円で、そのうち赤旗購読料を含む事業収入が150億円に上る。赤旗は報道機関でも何でもない、まさに共産党の金蔓なのだ。
政治資金の一部でも「強要」があるなら思想信条の自由侵害だ。「そんなことよりも」と共産党ははぐらかすだろうか。





