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釈然としない ロシア人観光客増大

3年を経たロシアのウクライナ戦争とプーチン露大統領の「核使用の脅し」、中東の戦禍と大混乱…平和な世界は遠い。米原子力科学者会報が1947年以来発表している世界終末時計(人類最後の時までの時間を示す)は、今年1月には「残り89秒」と過去最短を記録した

アフリカは 「中国第一」大陸になる?

マラリア、結核、エイズ、エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、コレラ、はしか、エムポックス(旧サル痘)…コンゴ民主共和国(DRC)は感染症超大国だ。エムポックスは2023年から重症化しやすい新型が大流行、24年は1000人以上が死亡した

マスク氏に実感してほしい もう一つの米国の偉大さ

トランプ米大統領の爆弾発言が注目を浴びる中、国連の存在感は薄くなる一方だ。気になるのは、世界中の人々の生活に直接関わる国連専門機関や活動の今後である。トランプ氏は就任当日、WHO(世界保健機関)脱退を表明、また対外開発援助全体を90日間停止し、評価し直す大統領令に署名した

トランプ・プーチン会談に まず期待したいこと

トランプ米大統領は就任演説で「平和の構築者」になりたいと言った。そしてプーチン・ロシア大統領と早期に会談したいという。ウクライナ戦争の和平には「6カ月以上かかる」と見通しを延長したが、当然だろう。侵略者が笑わない和平は拙速では得られない。

トランプ氏にもう一つの注文 世界のテロと対決を

20日に発足するトランプ新政権の外交がどうなるか、ディールいっぱいのびっくり箱が開く緊張感がある。同盟国より中露、北朝鮮などを厳しく揺さぶってもらいたいが、もう一つテロとの戦いも重視してほしい。今年、テロ増加が心配されているからだ

対移民、今年の世界の一大論点

米国でいよいよ今月21日に登場するトランプ氏は、就任初日から移民流入の大削減、不法移民の強制送還に乗り出すと言ってきた。国内に1700万人の不法移民がいるが、南の国境には2023会計年度に史上最多、248万人が押し寄せたという

日本の外交・対外関係で 今年印象に残ったこと

「言うべきことは言う」は、特に対中外交方針に関し首相や外相の決まり文句となって来た。

今や世界への脅威 東南アジアのネット組織犯罪

日本でも特殊詐欺、闇バイト強盗が猛威をふるう。指示役、拠点は不明だが、以前の連続強盗のルフィ集団の拠点はフィリピンだったし、最近も詐欺電話のかけ子容疑者12人がカンボジアから送還、逮捕された。拠点は東南アジアの可能性がある。

北朝鮮兵も含め 世界に傭兵があふれる

ロシアのウクライナ戦に送り込まれた北朝鮮兵は「弾除(よ)けの傭兵(ようへい)」だと、韓国から決めつけられた。当事国はその派兵を語らない。“半軍事同盟”を結んだばかりの相手から見返りの軍備供与や実戦体験のプラスに加え、外貨獲得に懸命な北朝鮮は巨額の金銭報酬も望んでいるのだろう。「兵士1人3万㌦でロシアに売った」との話すら伝わる。そうであれば“国営軍事会社”による傭兵派遣と言える。ラブロフ露外相は先月、この問題を聞かれると即「西側はすでにウクライナに傭兵を送り込んでいる」と強調した。彼の意識でも北朝鮮兵はほぼ傭兵なのだろう。

米大統領選挙戦での名言 過去には数々あったが

トランプ氏が米大統領選挙戦を制した。そのパワー、エネルギー、アピール力に脱帽したい。ただ長年観覧席に座ってきたウォッチャーとして寂しかったのが、今年の選挙演説戦だ。歴史や記憶に残る名演説・名言があったろうか。過去には幾つもあった。例えば20世紀以後で選ぶとこんな具合である(年代順)。

国連安保理と共に 地域機構も無力化時代

今月開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議、関連首脳会議でも、南シナ海とミャンマー問題に関する成果はほぼゼロ。中国との自由貿易協定の強化ばかり進む。

ウクライナ戦争の和平 トロフィーを握らせないで

米大統領選目前で、中東が燃えている。だが、先月末トランプ前大統領がゼレンスキー・ウクライナ大統領との会談で、「大統領選に勝てばすぐ『公正な取引』で戦争終結に取り組む」と言明したというので、ウクライナ問題を取り上げたくなった。

世界中に 中国式警察があふれるか

中国は今月、江蘇省連雲港市に122の国・地域、国際機関の司法・警察関係者を集めて「世界公安協力フォーラム」を開催、王小洪・公安相が胸を張って言った。「この1年中国は2700人もの外国警察官を訓練した。来年は3000人だ」。中国・中央アジア公安サミットも開かれ、「公安協力深化」で合意した。

感染症大陸に 一層の医療・ワクチン支援を

先のパレスチナ・ガザ地区でのポリオワクチン接種は、何とか戦闘休止約束が守られ、終了したようだ。感染症は恐(こわ)い。ワクチンは重い。

災害の後で 援助を断る国の正念場

今夏、アジアは水害がいっぱいだったが、北朝鮮は特異だから特に気になる。7月末に中朝国境の鴨緑江の氾濫で平安北道に大被害が出た。特異というのは、死者数などを全く発表せず(韓国情報では約1500人ともいう)、国外からの緊急支援を全く受け入れていないようだからだ。韓国の支援申し出は無視。プーチン露大統領からのお見舞いには、「最も緊密で誠実なモスクワの友人たち」に感謝しながら当面の援助は辞退した。

終戦79年 英霊は安らかに眠れない

「イランのカミカゼ・ドローン」という語が海外メディアによく出てくる。

地球沸騰化時代 日本がエアコン支援の先頭に

猛暑、激暑。「地球沸騰化時代」(グテーレス国連事務総長の表現)が来たのか。欧州連合気象情報機関によれば、世界平均気温は先月21日に17・09度、22日17・15度で、1940年以来の観測史上最高を記録した。日本の22年の「熱中症による死亡者」確定数が1477人、米、英両国の23年の「熱さによる死者」暫定数が各約2300人。さらに間接的な関連死もある。エアコンのない生活などもう考えられない。その世帯普及率は、日本は23年に91・5%で、米国と世界1、2位を競っている(世界総台数は約20億、最多は中国の約8億台)。

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