論壇時評の最新記事

最新記事一覧

外国人の「社会統合」 基本的人権への配慮は?【論壇時評】

 曲折を経て船出した高市早苗内閣が外国人政策担当相を新設した。外国人との共生が政治課題として急浮上したのは、3カ月前の参院選挙で「日本人ファースト」を掲げた新興政党の参政党が躍進したからだ。

時代精神と逆に行くのか 中国に重点を移す李在明政権 韓国情勢と米韓同盟の将来 【論壇時評】

 「アメリカか中国か」という二者択一は韓国にとって繰り返し訪れる外交課題だ。保守政権と左派政権が交代するたびに、韓国の外交は常に米中の間で揺れてきた。

家族の再生と宗教思想 聖書基に使命燃やす米国 日本は理念欠き社会統合に懸念 【論壇時評】

 ドナルド・トランプ氏のホワイトハウス返り咲きに貢献したとされる米国の保守活動家チャーリー・カーク氏(31)が今月10日(現地時間)、ユタ州で銃撃され死亡した。この報に接した時、筆者は衝撃を受けるとともに後悔の念が湧いた。

対中包囲網から外れる韓国 「トランプが終われば」は誤り 4年後も米国の基調は変わらず【論壇時評】

韓国政府の中には、「トランプの4年だけをやり過ごせばいい」との考えがあるという。8月末に米韓首脳会談を終え、中国がロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長らを招いて天安門に並び立った9月3日の「戦勝節」を終えた後では、その考えも変わっているかもしれないが。これらの一連の外交が終わる前までは、韓国政府は“のんびり”構えていたのではないか。

参政党の躍進 日本人のモヤモヤ感掴む 強い指導者不在あぶり出す【論壇時評】

参議院選挙後に編集された月刊誌9月号には、保守・中道・左派問わず参政党の躍進を題材にした論考が並んだ。

「もはや戦後ではない」 戦争の記憶“有効期間終了”  「意識の解放」進む日本人 【論壇時評】

戦後80年を迎えて、メディアではさまざまな特集が組まれている中で、論壇の一角ではもはや「戦後」を冠して時代を論じるのはどうなのかとの主張も出てきている。作家の保坂正康氏だ。「加害者・被害者論理に基づいた“戦後”という単語を終始一貫、永遠に使わねばならない時期は過ぎた」というものだ。

安倍元首相銃殺から3年 左傾化の防波堤だった 自民ふがいなく喪失感深まる【論壇時評】

人の真価はいなくなってから分かる、とよく言われる。国の舵(かじ)取りをする政治指導者ならなおさらである。

保守はどのように生きるか 届くのか小栗上野介の言葉

再来年のNHK大河ドラマは幕末の幕臣で日本の近代化に尽くした小栗上野介(忠順(ただまさ))が主人公だ。月刊朝鮮編集長の裵振栄(ペジニョン)氏が連載コラム「編集長の手紙」(7月号)で小栗忠順を取り上げた。わざわざ日本の大河ドラマを紹介しようというのではない。大統領選で壊滅状態になった韓国保守はどうすべきかを問うている。

壊滅危機に瀕した韓国保守 原因は思想と理念の不在

韓国の保守が「壊滅の危機」に瀕(ひん)しているという。左派政権の誕生でこれから「保守の大虐殺が始まる」という表現もメディアで見掛けるほどだ。韓国保守はどうなっているのだろうか。

キリスト教保守VSリベラル 原則軽視する「慈愛」の是非

米国がキリスト教国だということは、大統領就任式における、聖書に手を置いた宣誓式や、ワシントン大聖堂で行われる礼拝「国民のための祈り」が象徴する。2度目のホワイトハウス入りを果たしたドナルド・トランプ氏も礼拝に列席した(1月21日)。

家庭連合の解散問題 「内心の自由」への攻撃

安倍晋三元首相銃撃事件(2022年7月8日)から、もうすぐ3年。事件に端を発した宗教法人「世界平和統一家庭連合」(家庭連合、旧統一教会)の解散命令請求問題は今年3月、東京地方裁判所が命令を下した。教団側はこれを不当とし、東京高裁に即時抗告した。

韓国「一つの戦域」構想に身構える【論壇時評】

日本が推進する「ワンシアター(一つの戦域)」構想について韓国が身構えている。

李在明氏、保守言論重鎮との会合【論壇時評】

韓国保守言論界の重鎮、趙甲済(チョガプチェ)氏が月刊朝鮮(6月号)で大統領選挙前に李在明(イジェミョン)共に民主党前代表と非公開で会合していた。

皇統と「女系天皇」 読売提言に保守派反発【論壇時評】

安定的な皇位継承の在り方に関する与野党の協議が国会の会期末を前に大詰めを迎える中、読売新聞が15日、1面に「皇統の安定 現実策を」の見出しを掲げて公表した提言に対して、反響が巻き起こっている。特に保守派から反発がすさまじい。皇統の断絶につながる懸念の強い女性宮家の創設を提言したばかりか、女系天皇も排除すべきではない、というのだから当然だろう。

李明博、朴正熙への評価高い 20代が考える2025大統領選

韓国大統領選では「30・40・30」の“原則”が今回も適用されそうだ。3割の保守層、4割の中間層、3割の左派支持層に分かれる中で、この4割の中間層をどちらが取り込むかが勝敗の分かれ目となる。

「李在明に国を任せられない」与党候補・金文洙氏インタビュー

韓国大統領選は6月3日の投票日に向けてスタートを切った。主な候補は3人。

司法による宗教迫害 国際法に反する解散命令 【論壇時評】

東京地裁が世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)の解散を命じる決定を下した。これに異議を唱える識者は少なく、世論の大多数が賛成する。一方、国際法の観点からは、刑事事件を起こしていない教団の解散命令はどう捉えられるのか。地裁とは言え、初めて民事事件を理由にした解散を命じる決定が下された今だからこそ、「信教の自由」についての国際基準を知ることの意義は大きい。

「李在明大勢論はない」 大統領選挙の展望【論壇時評】

韓国では昨年12月3日の非常戒厳発令に端を発して、尹錫悦大統領への弾劾に反対する保守派と賛成する左派の対立が「政治的内戦状態」にまでなっている。

実利外交への転換に警鐘 「三流国家に転落」と危機感【論壇時評】

日本通として知られる月刊朝鮮の裵振栄(ペジニョン)編集長が同誌4月号で「弾劾騒動で方向を見失った韓国外交」を書いている。終わらないウクライナ・ロシア戦争、ロシアに接近する北朝鮮、それにトランプ米2期政権の出発と相互関税、等々、韓国が直面する外交課題は山積みなのに、尹錫悦弾劾事態で“120日間の外交空白”をつくってしまった。

新型コロナの起源【論壇時評】

トランプ政権による「文化戦争」の一環で、政府効率化省(DOGE)を率いるイーロン・マスク氏が国際開発局(USAID)の解体を目指している。同局がDEI(多様性、公平性、包括性)施策や、LGBT(性的少数者)の権利拡大運動に資金援助するなど、左翼的なイデオロギーを世界に広める対外工作を行ってきたからだ。

トランプ氏の行動原理 「恩返し」で福音派に配慮 【論壇時評】

安倍晋三元首相の暗殺事件をきっかけに、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)バッシングが繰り広げられる一方で、信教の自由を保障するための「政教分離」の原則が誤って解釈され、政治と宗教は切り離されるべきだとの誤解が広まっている。誤解というよりも、旧統一教会を社会から排除するための恣意(しい)的曲解と言った方がいいのかもしれない。

闘争は「弾劾後」も続く 政権交代を極度に怖れる保守派 【論壇時評】

韓国の尹錫悦大統領への弾劾が認容されるべきかどうか、憲法裁判所は審理を終えて、後は判断を下すだけとなった。危機感を強めた与党や保守派の巻き返しと、野党の国会での横暴が明らかになることによって、当初10%台だった尹氏支持率が一時50%を超えた。これは一方で韓国の深刻な分断状況を示す数字でもある。

尹大統領の最後のカード 【論壇時評】

韓国言論界の重鎮、趙甲済(チョ・ガプチェ)氏が尹錫悦大統領に「電撃下野」を勧めている。尹大統領の戒厳発令はどう見ても憲法違反だし、「不正選挙があった」として選挙管理委員会に軍を向けたのも権限のないものだった。憲法裁判所での尹氏の主張も「陰謀論」に影響されたもので、受け入れられるものではないと断じている。

「性」の相対化、再考の時 「LGBT元年」から10年【論壇時評】

東京都渋谷区は2015年3月末、同性カップルの関係を「結婚相当」と認定する制度の導入を決めた、いわゆる「パートナーシップ条例」をわが国で初めて成立させた。今年はそれから10年の節目の年。

保守側の大統領候補は誰に

韓国で尹錫悦大統領が弾劾され、憲法裁判所で審理が行われている。同じく保守系の朴槿恵大統領が弾劾された2016年から17年の時には、その後の大統領選挙では野党の勝利がほぼ見えていた。圧倒的に朴氏への支持率が下がっていたからだ。

保守誌に与党の“狙撃手”登場

韓国では尹錫悦大統領への弾劾が認められ、大統領選挙が行われる場合、最も大統領の席に近いのが野党共に民主党の李在明代表だと言われている。世論調査でも常に李氏がトップを走っている。

SNSへの「覇権移行」既存メディア不信が根底に

論壇誌2月号はほとんどが新聞・テレビなどの「オールドメディア」(マスコミ)と、X(旧ツイッター)・ユーチューブ・TikTokなどの「ニューメディア」の対立を取り上げた論考を載せている。背景には昨年、SNSによる情報発信が注目を集める選挙が続いたことがある。前安芸高田市長の石丸伸二が東京都知事選で次点に入る得票を獲得した「石丸現象」、議会から不信任された斎藤元彦が大方の予想に反して再選を果たした兵庫県知事選挙、さらには衆議院選挙における国民民主党の躍進などだ。

「大統領と別れる決心」保守壊滅“失われた30年”を予言

月刊中央(1月号)が「大統領と別れる決心をした大韓民国、どこへ行く」という特集を組んだ。その中で「代表的な進歩的な論客」と言われる「陳重権(チンジュングォン)光云大特任教授」は「これから韓国保守は“失われた30年”を体験するだろう」と警告している。穏やかでない。

偏執的で自己陶酔的な性格 心理学者が分析した尹氏の行動

昨年12月、韓国の尹錫悦大統領は非常戒厳を発令してわずか6時間でそれを引っ込めた。誰もが抱く疑問が「なぜ、そのような行動を取ったのか」だ。野党の弾劾連発と徹底した国会運営妨害があったとしても、「なぜ戒厳という極端な手段なのか」の疑問は残る。

「夫婦別姓」のリスク【論壇時評】

「同性婚」と同じリスクをはらむのが「選択的夫婦別姓」(夫婦別姓)だ。石破茂首相は自民党総裁選の最中、「選択的ということだから否定する理由はない」と制度導入に前向きの姿勢を示した。ここにも希望者が存在するのだから、それをかなえることは社会の幸福度アップにつながるという発想が窺(うかが)える。その一方で、子供の視点が抜け落ちている。

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