トップコラム中国に媚びるな【上昇気流】

中国に媚びるな【上昇気流】

 フラワーショップに季節の花々が並ぶように、ブックショップにもいつも新しい本が並んでいる。週に一度か二度、見に行く。政治社会のコーナーでは時代を映し出すように変化が顕著だ。

 安倍晋三元首相の殺害以降、安倍氏批判の本ばかりが並んでいたが、高市早苗首相の登場で、高市首相自身の著書をはじめ、その人物像や政策を紹介する本に取って代わった。

 書店に政治思想があるわけはなく、売れ筋を並べるのだろう。高市首相は安倍氏の政策の継承者であり、中国批判の本も登場してきた。『中国に媚びるな』(石平・金文学著、ワック株式会社)もその一冊。

 この題名で思い出したのは、かつて講演で聴いたウイグル文化センター理事長のイリハム・マハムティさんの言葉「“中国様”が怒らないように書きましょう!」。日本のメディアの姿勢を指摘したものだ。

 この本の二人の著者は日本に帰化した元中国人で、石さんは漢族、金さんは朝鮮族。中国での生活経験から中国、韓国、日本を比較して論じている。「媚びるな」という主張よりも、多くは歴史と文化に触れたもの。

 大陸という風土の冷酷さ、無慈悲さ、悲惨さ、捏造(ねつぞう)の歴史といった寒々とした風景が浮かび上がってくる。日本人の想像を絶するもので、別の天体のような趣だ。「八百長、賄賂、腐敗…これこそ中国の十八番(おはこ)!」という章がある。日本に媚中(びちゅう)派が存在するのは、無垢な日本人がこの十八番の罠にはまったからではないか。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »