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文豪に愛された団子坂 言文一致で近代小説を牽引ー二葉亭四迷『浮雲』

二葉亭四迷(ふたばていしめい)(1864~1909年)の代表作『浮雲』の登場は、日本文学史における事件だった。

桜とミズバショウが見頃、早春の角館とその周辺ー秋田県仙北市

東北に春がやってきた。この時期、秋田県の一番人気は仙北市角館(かくのだて)の桜だが、田沢湖に近い刺巻(さしまき)湿原のミズバショウは心洗われるすがすがしさがある。その途中の「森の駅」は規模は小さいがホッとする空間。そして角館の武家屋敷も興味深い

祖霊が鎮まる山の麓で 生と死、自分を見詰め直すー森敦『月山』

1974(昭和49)年に芥川賞を受賞した森敦の小説『月山(がっさん)』は、山形県朝日村(現鶴岡市)にある真言宗注連寺(ちゅうれんじ)に滞在した彼の実体験を基に書かれた。森は鶴岡市内にある別な寺の住職から紹介され注連寺を訪れる

小浜「三丁町」散策ー福井県小浜市

若狭地方の中心、福井県小浜市はかつて「鯖(さば)街道」の起点、北前船の寄港地として栄えた。京都に近くその影響を受けながらも、若狭湾の海の幸に恵まれたこの地方独特の文化が育った。市内の西部に位置する小浜西組一帯は、かつての商家や茶屋街があり、今も趣のある古い町並みが広い範囲で残っている。その中心「三丁町」を散策しながら、往時の繁栄を偲(しの)んだ

番頭修行の晴れ舞台江の島ー井伏鱒二『駅前旅館』

この小説の主人公は上野駅前にある柊元(くきもと)旅館の番頭だ。 <名前は生野治平と申します。生まれは能登(のと)の輪島、早くから在所を離れました。六つのとき、お袋が事情があって私を東京へ連れ出して、駅前の春木屋という旅館に身を寄せました。>

春待つ城下町ー福島県三春町

福島県のほぼ中央部に位置し、桜と歴史文化の城下町、三春。桜咲く季節には国指定天然記念物「三春滝桜」を一目見ようと海外からも観光客が訪れ、町は一気に華やかなムードに包まれる。じっと春を待つ城下町を訪れた

明治青年の人生哀切にー田山花袋『田舎教師』

田山花袋(たやまかたい)の代表作の一つ『田舎教師』の冒頭である。文学趣味を持ち向学心にも富みながら、結核を患い田舎の代用教員として短い生を終えた青年が主人公。日露戦争の時代を背景に関東平野の自然や風物を丹念に描きながら、主人公(林清三)の哀切な人生を浮かび上がらせている

鎌倉アルプスー神奈川県鎌倉市

鎌倉の市街地を囲むように山々が包んでいる。その北東側に大平山(おおひろやま)や天台山があり、この尾根をたどるルートが天園ハイキングコースだ。家族連れに人気がある。多くの人たちは北鎌倉駅の南東にある建長寺から登っていくが、今回は尾根の南麓にある鎌倉宮から登り始めた

年始客避け旅に出た漱石ー夏目漱石『草枕』

研究者によれば、漱石が五高(現熊本大学)の英語教師に赴任していたのは、明治29(1896)年4月から33年4月。そして、熊本からこの小説の舞台となる小天(おあま)温泉(玉名市天水町)に旅行に行ったのが、明治30年の12月末だった

流氷体験ツアーー北海道網走市

北海道はオホーツク海に面する町、網走市。流氷が接岸する町として有名だが、今から1300年前のオホーツク文化の遺跡とされるモヨロ貝塚や北海道開拓の歴史を伝える網走監獄など古き時代の足跡が点在する。そんな網走周辺の魅力を発信しようと北海道中央バスとエア・ドゥ(AIRDO)が旅行ツアーを企画、そこに便乗して網走周辺の観光名所を取材した

昭和初期の雪国文化綴るー川端康成『雪国』

川端康成(1899~1972年)の小説『雪国』は、モデルとなった新潟の温泉地がある。東京から約1時間で行ける湯沢町だ。都内から日帰りで行けるスキー場として冬のシーズンは特ににぎわう。JR東京駅で上越新幹線「とき」に乗りしばらくすると、群馬と新潟の県境にまたがる三国(みくに)山脈のトンネルに入る

楽しみな雪祭り続くー冬の秋田観光(秋田県各地)

東北地方は雪に埋もれた厳しい冬というイメージが強いが、2月の秋田県内は「雪を楽しむ」人々の笑顔が絶えない。7日開始の「なまはげ柴灯(せど)まつり」から、大館アメッコ市、湯沢の犬っこまつり、上桧木内(かみひのきない)の紙風船上げ、刈和野(かりわの)の綱引き、そして小正月行事としての角館の火振りかまくら、横手市のかまくらと続く

銚子電鉄に乗ってー千葉県銚子市

関東地方最東端、千葉県銚子市は日本屈指の水揚げ量を誇る銚子漁港を擁し、ヤマサ醤油(しょうゆ)、ヒゲタ醤油など醤油の町でもある。屏風ケ浦(びょうぶ)などジオパークは、新しい見どころとなっている。レンタサイクルで屏風ケ浦に行き、関東平野の地層を観た後は、ローカル線の銚子電鉄に乗って終点の外川(とかわ)までゆったりと電車旅を楽しんだ

無垢な魂を持ち続けた歌人ー大佛次郎 『源実朝』

源実朝は鎌倉幕府を開いた父・源頼朝の次男で、母は頼朝の妻・北条政子。12歳で征夷大将軍に就き、成長するにしたがって政治に関与したが、右大臣に任ぜられた翌年、兄・頼家の子、公暁により鶴岡八幡宮で暗殺された。傑出した歌人でもあった

秋川丘陵をたどる、日溜まりの中の山道-東京都あきる野市

東京都あきる野市を西から東へと流れる秋川渓谷。その北にも南にも山並みがあり、南にあるのが秋山丘陵だ。その広大なエリアが都立自然公園になっていて、弁天山と城山をむすぶ尾根道がハイキングコース。日溜(だ)まりの山道を歩いた

「無縁坂の女」に寄せる愛惜-森鷗外『雁』

古い話である。僕は偶然それが明治十三年の出来事だということを記憶している。どうして年をはっきり覚えているかというと、その頃僕は東京大学の鉄門の真向かいにあった、上条という下宿屋に、この話の主人公と壁一つ隔てた隣同士になって住んでいたからである

クルーズ船で運河めぐり、冬の小樽を散策ー北海道小樽市

歴史の浅い北海道の中でも小樽の歴史は江戸時代まで遡る。明治時代以前から北前船による交易などで栄え、その流れは明治時代に入ってからも続く。その名残は市内の至る所で見ることができる。今ではコロナ禍で途切れた外国人旅行客の客足も戻り、小樽の町は今や一大インバウンド観光地の様相を呈している

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