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イタリアのアクィ師団の悲劇

ニコラス・ファレル氏の評伝『ムッソリーニ』(上下2巻、白水社)を読み、私が最も強烈な印象を与えられたのは、第2次世界大戦におけるイタリアのアクィ師団の悲劇だった。1943年9月に独裁者ムッソリーニが失脚。バドリオ新政権は連合軍との休戦を宣言する。当時、独伊両軍が占領していたギリシャのケファロニア島には、約1万2000人のイタリアのアクィ師団と、2000人のドイツ軍部隊が駐留していた(ただしギリシャ全体には約30万のドイツ軍が駐留、制空権を完全に握っていた)。しかも、バドリオ新政権はドイツを懐柔するために、ギリシャに配備されているイタリア軍をドイツ軍の指揮下に置くことに同意した。

子供たち支援と自立した生活への道

元SMAP中居さんの問題に端を発するフジテレビの緊急事態で、同局のテレビCMはACジャパンだらけとなった。これによって「子供食堂」や「キッズドア」の広告を毎日何度も目にしている。いずれも、経済的に困難な状態に置かれた子供たちを支援し、すべての子供たちの未来にチャンスを与えるための活動のCMである。何度も目にするうちに、ふとイギリスの社会福祉制度の歴史を思い浮かべた

「倒閉潮」に見る中国の生き地獄

今年1月に入ってから、昨年において中国全国では企業の倒産、店舗の閉店を意味する「倒閉」が集中的に大量発生したことが一部メディアの報道や研究機関の発表によって明らかになった。昨年1年間を通して、中国語では「倒閉潮=倒産・閉店のラッシュ」と表現される現象が起きたという。特に顕著だったのは飲食店、病院、そしてスーパーの倒産・閉店である。

トランプ米政権の対中外交

過去1世紀のうちに、米国は対中外交で2度も誤りを犯してきた。まず日露戦争が終わり日米共通の敵だったロシアの脅威が後退するや、米国は日本の大陸進出を警戒し、それまでの親日的態度を翻し中国に肩入れするようになる。

自由貿易体制を壊すのは誰か

第二次世界大戦終結後、関税および貿易に関する一般協定(GATT)に始まる自由貿易体制は、1995年に世界貿易機関(WTO)へ改組された後も、実質的には米国を中心とする西側先進国の主導で維持されてきた。WTOの下で加盟国の国内は市場経済化され、関税は引き下げられてきた。

米民主党の半永久的な終焉

昨年11月の米大統領選で民主党のハリス候補が完敗したことは、単なる選挙で負けただけではなく、アメリカの有権者のほとんどは、近年の民主党のイデオロギー、政策、候補者などそのものを否定したことを意味する。

「停戦合意」は危険な前例

イスラエルの停戦合意が発効すると、ハマスのテロリストは、戦闘服と緑のヘッドバンドを身につけ、もはや民間人を装うこともなく、何百万㌦もかけて掘ったトンネルから出て、武器を高く掲げ、車でガザの通りを走り抜けた。

アジア太平洋における対中情報安保

トランプ政権が中国からの製品に大幅な関税を課すと表明し、アジア太平洋地域の地政学的ストレスのレベルは高まる可能性が高い。外交緊張の時期にはサイバー攻撃が増加するのが一般的である。さらに、中国政府の研究者に対して重大で脆弱的な情報を開示するよう求める政策により中国の国家支援ハッカー集団は宝の山を十分に手に入れることができる。

レッテル貼りが好きな人々

時々、「どうして世界日報に書いているのですか?」と聞かれることがある。

硬から軟に転じた中国の思惑

新年早々、チベットのシガツェ地方で起きた地震は、計り知れない悲しみと損害をチベットに与えた。この地震に関して126人の死者と337人の負傷者を出したと中国当局のメディアは報じている。しかし、インド・ダラムサラの亡命政府はこの数字に対する疑義と地震の要因に対していろいろな疑問を抱いていると発表した。

トランプ氏、不法移民に断固対応

米国史上最も革命的な就任演説を行ったトランプ大統領は、断固とした行動を取り、公約を本気で守ることを証明した。

年賀状を廃止して思うこと

今年の正月、年賀状を廃止した。廃止の意向を各位にあらかじめ伝えることもしなかった。思いついたのが12月中旬だったので、連絡する余裕もなかった。

尹大統領逮捕を喜べない金総書記

韓国の尹錫悦大統領が出した「非常戒厳」を巡り合同捜査本部が、尹大統領に対する拘束令状の2度目となる執行を15日早朝に行い、10時30分頃、尹大統領が公邸から乗用車で高位公職者犯罪捜査庁(高捜庁)に出頭したことで、当初予想されていた大統領警護庁と合同捜査本部との衝突も僅(わず)かで、事態は新たな展開を迎えることになった。高捜庁は19日、尹大統領を逮捕した。

習主席新年演説での「看板下ろし」

昨年12月31日、中国の習近平国家主席は中国国営中央テレビ(CCTV)を通じて毎年恒例の「新年演説」を行い、その全文が元旦の人民日報1面を飾った。それを丹念に読んでいくと、一つ、大変重要な変化が起きたことに気が付く。習主席の一枚看板の政策理念である「中華民族の偉大なる復興」という言葉が今年の新年演説から消えているのである。

上級職4割、トランプ政権に抵抗

政府の上級職を対象とした最近の調査で、42%が次期トランプ政権に反対する活動を計画していることが明らかになった。

ロシア国営メディアのプロパガンダ、60%の真実と40%のウソ

ジャンナ・アガラコワ女史といえば、ロシアを代表するテレビネットワークの一つである政府系テレビ「第1チャンネル」での約20年間の仕事で名声を博した元記者兼ニュースキャスターである。2022年にロシアのウクライナ侵攻開始の翌3月、これに抗議して、国家からの賞をクレムリンに返還、ロシア国民に「テレビを消すように」と呼び掛け、国際的な注目を集めた。

少子化時代の理想の夫婦関係、お互いの貢献に感謝する

少子化が進んでいる今日、夫婦関係について考える必要がある。カップルや夫婦は、多くの場合、子供ができるようになるが、より一層多く子供ができるような夫婦の在り方を考えてみよう。

社会政策に価値観の裏打ち必要

2025年が明けた。世界中の人が虎視眈々(たんたん)と見守るのは、米国トランプ政権の動向であろう。ウクライナ侵攻は終わるのか、ガザ攻撃は終わるのか、戦争を嫌うビジネスマンであり軍需産業に利権を持たぬトランプ次期大統領に期待がかかる。

共和党、新時代の幕開け 大統領が上下両院を支配

今月は、ワシントン、米国、世界で権力が変わり、進む方向にも大きな変化がある。1月3日、共和党が上下両院を掌握した。下院の議席数の差は史上最少だが、それでも過半数であることに変わりはない

情報・経済で揺さぶる中国AI車

先般、日産とホンダが事業統合検討に踏み切ったことは、自動車産業をとりまく競争環境が大きく変化する、避けて通れない今後の行方を実感させる出来事だった。

転換期に入った国際安保環境

2022年2月に勃発したウクライナ戦争が序曲となって国際安全保障環境は揺るがされ、特に昨年は、その転換期を迎えるような事象が多発した。

2025年、アメリカ依存症から脱却を

昨年7月、一万円札の顔が福澤諭吉から渋沢栄一に代わったが、2025年には福澤が示した明治日本の精神が重要になるだろう。

米大統領の恩赦権巡る論争

2024年12月1日、ジョー・バイデン米大統領は、息子のハンター氏が14年1月1日以降に犯した罪を「完全かつ無条件で」恩赦すると発表した。この決定は多くの点で問題があった。バイデン氏は何度も、そうしないと公言していた。

宗教を誤解している若者たち

大学生に「貴方(あなた)の宗教は何ですか?」と聞くと、少し驚いた顔で「そんなのありません」という答えが返ってくる場合が多い。それは、ある特定の宗教を信じている人は「偏っている」人で、普通の人は特定の宗教など持っていないと思っているからだ

米国農業から見る日本の安全保障

私たちが想像する米国の農業とは、日本に比べて1農家(農場)あたりの農地面積が広大で、超大型の農機具やトラクターで収穫された農産物の大半は輸出され、農家は収入も十分にある、というイメージではないだろうか。

“昭和の時代”を総括する年に

年が改まった。新たに迎えた令和7年は、昭和に置き換えれば昭和100年に当たる節目の年である。1世紀におよぶ「昭和の時代」は「戦争の20年」と「平和の80年」に分けることができるが、その中ほどの昭和42年が明治100年に当たった。

家族と共に過ごす神聖な時間

息子たちや私にとって、ホリデーシーズンで最も大切なのは家族と集うことだ。愛する人たちと過ごす時間ほど神聖なものはない。家族不在のホリデーを過ごさなければならない人々、特に国に奉仕する兵士たちや、危険にさらされながら海外で任務に就いている元中央情報局(CIA)の同僚たちに、私たちはいつも感謝の気持ちを伝える時間を取っている。

北朝鮮とロシアの軍事的結び付き

北朝鮮とロシアの2国間関係は、今年6月に調印された包括的戦略パートナーシップ条約に象徴されるように、新たな高みに達した。頻繁な閣僚訪問やロシアの戦争支援のための北朝鮮軍派遣は国連安全保障理事会の弱体化を反映しており、これは北朝鮮、ロシア、中国の利益となる。

世界各国に影響力拡大する中国

2024年末、民主主義国家アメリカと日本が大統領選ならびに自民党総裁選などで国民が振り回されているうちに、中国はどんどんと世界各国に影響力を拡大していた。

トランプ氏はレーガンになれるか

トランプ次期米大統領は2日、SNSトゥルース・ソーシャルで、「2025年1月20日、私が米国大統領に就任する日までに人質が解放されなければ、中東で人類に対する残虐行為を行った張本人らは、地獄の代償を払うことになる」と書いた。そして、「この張本人らは、長い歴史を持つアメリカ合衆国の歴史の中で、誰よりも厳しい打撃を受ける」と訴えた。
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