立山修学登山


室堂~立山三山~大走り~雷鳥沢~みくりが池~室堂


 富山県の立山は富士山、白山とともに日本3大霊山の一つである。富山県の小中学校では夏休みに立山を登る修学登山が盛んに行われている。8月のハイシーズンになると、1日に5~6団体から多い日には10団体ちかくが押し寄せ、登山道には長い行列ができる。

 室堂から登り始めた生徒たちは、一の越を経て草木のない石だらけの山道を立山の主峰である雄山(3003m)を目指す。天候が良ければ、眺めは抜群で、眼下の室堂、みくりが池、地獄谷、弥陀ヶ原から、遠くは富山湾まで見渡せる。それだけでなく、北アルプスの雄、槍ヶ岳の特異な山頂も遠望でき、黒部湖を挟んで後立山連峰の峰々が白馬岳まで続く壮大なパノラマを楽しめる。

 山頂にある雄山神社奥宮の神主は、「霞んでいなければ、白山はもとより、富士山まで見え、3霊山をいっぺんで見られるのがここ雄山だけだ」と説明した。

 修学登山の生徒たちは雄山山頂から立山三山の次の峰である大汝山(3015m)に向かったが、急な下り道では大渋滞となり、一般登山者もそれに巻き込まれて難儀していた。

 しかし、大汝山から真砂岳、別山の後ろに堂々とした剱岳(2999m)の雄姿が目の前に現れ、渋滞もこの壮大な眺めをゆっくり楽しむための時間となる。

 真夏でも大きな雪渓を残す内蔵助カールを右に見て、生徒たちは真砂岳、別山へと向かって行った。内蔵助小屋か、さらに足を延ばして、剣御前小屋まで行くのだろうか。

 生徒たちに別れを告げ、真砂岳分岐点で大走りに下りていく。小石が多く滑りやすい道は下の雷鳥沢まで続くが、下りきると、ここにも大雪渓があり、夏の日の下で異次元の山歩きができる。

 雷鳥平キャンプ場には色とりどりのテントが咲きみだれ、本格登山者から家族連れ、老若男女がゆったりとした天上の時間を過ごしている。

 みくりが池を周り、地獄谷の強い硫黄臭をくぐりながら、室堂に戻ってきた。8時出発14時着のゆったりとした立山周遊コースだ。

 立山も外国人登山者・観光客を多く見かけるようになった。登山好きの韓国人は雄山登山に向かい、山装備をしてこない台湾人や中国人は黒部ダムから来て室堂を散策する。9月になれば、登山シーズンが終わり、短い夏が幕を閉じる。

(立山・岩崎 哲)


 富山県の立山は富士山、白山とともに日本3大霊山の一つである。富山県の小中学校では夏休みに立山を登る修学登山が盛んに行われている。8月のハイシーズンになると、1日に5~6団体から多い日には10団体ちかくが押し寄せ、登山道には長い行列ができる。

 室堂から登り始めた生徒たちは、一の越を経て草木のない石だらけの山道を立山の主峰である雄山(3003m)を目指す。天候が良ければ、眺めは抜群で、眼下の室堂、みくりが池、地獄谷、弥陀ヶ原から、遠くは富山湾まで見渡せる。それだけでなく、北アルプスの雄、槍ヶ岳の特異な山頂も遠望でき、黒部湖を挟んで後立山連峰の峰々が白馬岳まで続く壮大なパノラマを楽しめる。

 山頂にある雄山神社奥宮の神主は、「霞んでいなければ、白山はもとより、富士山まで見え、3霊山をいっぺんで見られるのがここ雄山だけだ」と説明した。

 修学登山の生徒たちは雄山山頂から立山三山の次の峰である大汝山(3015m)に向かったが、急な下り道では大渋滞となり、一般登山者もそれに巻き込まれて難儀していた。

 しかし、大汝山から真砂岳、別山の後ろに堂々とした剱岳(2999m)の雄姿が目の前に現れ、渋滞もこの壮大な眺めをゆっくり楽しむための時間となる。

 真夏でも大きな雪渓を残す内蔵助カールを右に見て、生徒たちは真砂岳、別山へと向かって行った。内蔵助小屋か、さらに足を延ばして、剣御前小屋まで行くのだろうか。

 生徒たちに別れを告げ、真砂岳分岐点で大走りに下りていく。小石が多く滑りやすい道は下の雷鳥沢まで続くが、下りきると、ここにも大雪渓があり、夏の日の下で異次元の山歩きができる。

 雷鳥平キャンプ場には色とりどりのテントが咲きみだれ、本格登山者から家族連れ、老若男女がゆったりとした天上の時間を過ごしている。

 みくりが池を周り、地獄谷の強い硫黄臭をくぐりながら、室堂に戻ってきた。8時出発14時着のゆったりとした立山周遊コースだ。

 立山も外国人登山者・観光客を多く見かけるようになった。登山好きの韓国人は雄山登山に向かい、山装備をしてこない台湾人や中国人は黒部ダムから来て室堂を散策する。9月になれば、登山シーズンが終わり、短い夏が幕を閉じる。

(立山・岩崎 哲)

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