平成18年4月11日
教育ニュース
「IT利用の犯罪、子供巻き込む」
現状打開に知恵と情熱を/研究会初会合で警察庁
インターネットやゲームが子供をめぐる犯罪にどのような影響を与えているかを探る警察庁の研究会(座長・前田雅英首都大学東京都市教養学部長)の初会合が十日、東京都内で開かれた。冒頭、同庁の竹花豊生活安全局長が「IT(情報技術)社会の進展で犯罪には新たな局面が生じ、特に子供を巻き込んでいるとの危機感がある。現状打開のため、知恵と情熱をお借りしたい」とあいさつした。
同会の名称は「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」。心理学や教育の専門家ら十五人で構成する。
アニメやネット上の性や暴力に関する情報、子供のゲーム依存などの問題について、夏までに論点整理し、規制のあり方や業界の対応策などについて提言する。
竹花局長は「携帯電話やパソコンの流通に伴い、振り込め詐欺や出会い系サイト利用の買春などが多発し、人格にも大きな影響を与えている」と指摘。「打開するのは大人の責任。大きな力を生み出したいとの思いで会を発足した」と述べた。
同庁は研究会で、ネットやゲームが事件に影響したと指摘された複数の事例を提示。奈良の女児誘拐殺害など子供が被害に遭った事件では、犯人が中高生時代にわいせつビデオやネットのサイトを見て、年少者への興味を深めた過程を説明した。
少年が加害者となった殺傷事件では、家庭環境にも原因があったとする一方、死を扱った映像やゲームに熱中し、殺人に対する抵抗感が低くなっていたと指摘した。
<研究会委員名簿>
坂元 章 お茶の水大教授
玄田有史 東大助教授
下田博次 群馬大大学院教授
前田雅英 首都大学学部長
藤川大祐 千葉大助教授
藤岡淳子 大阪大教授
竹花 豊 警察庁生活安全局長
小林寿一 科学警察研究所研究室長
岡田尊司 京都医療少年院精神科医
義家弘介 横浜市教育委員
素川富司 文科省スポーツ・青少年局長
姉崎昭義 日本PTA全国協議会副委員長
池田佳隆 日本青年会議所会頭
相原佳子 弁護士
江川紹子 ジャーナリスト
(時事)