自動で床上を動き回り、ゴミを吸引する円盤型…


 自動で床上を動き回り、ゴミを吸引する円盤型の掃除機が何年か前にお目見えした時は、正直「何だ、これは。実用品になるのか」とさえ思った。が、今ではヒット商品の一つ。売り出すメーカーが増えてきた。

 家電だけでなく最新の自動車テクノロジー開発でも、最も大きな話題の一つが自動運転。トヨタ自動車は、2020年をメドに高速道路での車線変更などを可能にする技術の実用化を目指し、米国などで実証実験を重ねている。

 先端技術を駆使した電子検知システムによるものだ。トヨタをはじめ世界の大手自動車メーカーほか畑違いのグーグルが開発を競い、各社とも未来志向の企業というイメージを前面に押し出している。将来的には巨大市場が生まれると期待されている。

 機械はもともと、自動化を目指すものなので、その方向性自体に目新しさはない。しかし自動化の勢いは急加速し、我々の身の回りの多くのものがその対象になる。便利だが、とても慌ただしい世の中になろうとしている。

 その上、機器に集積された高度な技術について、たいていの人々は理解できなくなってきた。今後、人間との相性、安全な取り扱い方が問題になってくると指摘する専門家は少なくない。

 つまり、機械との共存を可能にするにはどうすればいいか――ロボット先進国の日本はこうした課題をクリアしつつ、自動化技術の開発を進めていってほしい。