太平洋への夢叶わず、国際司法裁がボリビアの訴え棄却


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 内陸国ボリビアが、太平洋岸に通じる領土の獲得をめぐって隣国チリに領土交渉に応じるように求めていた裁判で、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)は1日、ボリビアの訴えを棄却し、チリが交渉に応じる義務はないとの最終判断を下した。

 ボリビアは、19世紀後半の戦争(1879~84年)でチリに敗北した際に、太平洋沿岸部の領土を失った。ボリビアは、その後も海へのアクセスを求め、領土問題においてチリとの間で厳しい関係を続けている。両国は、1978年には断交した。

 ボリビアのモラレス政権は、13年4月にチリとの領土交渉を求めてICJに提訴したが、チリ側は1904年の平和友好条約でボリビアが港湾を利用できることにより領土問題は解決したと主張した。

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1日、ボリビアとチリの裁判に決着を付けたオランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)(AFP時事)

 現在、ボリビアは、平和条約に基づきチリが太平洋沿岸に持つ港湾を自由に利用する権利を保有している。ただし、同国は、内陸国にもかかわらず海軍を保有し続けるなど、海に通じる領土を求める声が根強く残っている。

 ICJの判決を受け、チリのピニェラ大統領は判決を歓迎。一方、ボリビアのモラレス大統領は、「ボリビアは(海に通じることができる領土を)決して諦めない」とのコメントを発表している。

(サンパウロ綾村悟)