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短期間の交渉では解けぬ人権問題


韓国紙セゲイルボ

韓国政府は体系的対処策立てよ

 韓日慰安婦合意当時、岸田文雄外相が安倍晋三首相の謝罪表明を代読したことが論議を醸すと、安倍首相名義の謝罪の手紙を送ろうという主張が提起された。安倍首相の反応は簡単だった。「毛頭考えていない」。

李洛淵首相

韓国の李洛淵首相=5月25日、ウィーン(EPA時事)

 21日、韓国政府は慰安婦合意により日本政府の拠出金で設立した和解・治癒財団の解散を発表した。安倍首相は、「国際約束が守られなければ国家と国家の関係が成り立たたない」と述べた。自民党の部会では中曽根弘文元外相が、「韓国は国家の形態を備えていない」という妄言を発した。

 大法院(最高裁)の強制徴用損害賠償判決が続いている。大法院は先月30日、強制徴用被害者が新日鉄住金を相手に出した損害賠償請求訴訟で日本企業の賠償責任を初めて認めた。29日には強制徴用被害者が三菱重工業を相手に出した訴訟2件とも原告勝訴を確定した。

 日本は「司法府も韓日請求権協定に拘束されなければならない」という論理を打ち出して反発した。河野太郎外相は、「両国友好協力関係の法的基盤を根本からひっくり返すこと」「暴挙で国際秩序に対する挑戦」と言った。康京和外相の訪日の可能性言及に対して、「きちんとした答えを持ってこないならば日本に来られても困る」と脅した。

 こうしたことが絡まりあって韓日関係を最悪に追い込んでいる。地雷畑に入ったように連日何かが炸裂(さくれつ)する悪循環に陥った。日本が過去の歴史を度外視するせいで両国関係の突破口を探すのが難しい。日本は過去の良かった時期と自身の痛い傷だけを思い起こす。他人に傷を与えたことは記憶から消した。だから共感能力も見られない。

 最近の韓日間に膨んだ懸案は日帝植民支配被害者の人権に関する問題だ。短期間に外交交渉で解ける問題でない。韓日が両国関係に対する根本的な省察の契機にしなければならない。

 われわれ皆が知恵を集めなければならない時だ。政府は感情の戦いに広がらないように状況を管理し、過去の問題に対する体系的な対処策を立てなければならない。

 われわれに友好的な国際世論をつくるのも重要な課題だ。日本が過去の歴史に対して誠意ある謝罪と反省をするように導かなければならない。それでこそ清算すべき過去を乗り越えて、一緒につくっていく未来に向かう機会の窓を開くことができる。韓日関係を遠く、深く見なければならない。

(朴完奎首席論説委員、11月29日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。