北核問題解決するには韓米同盟を核心に置け


韓国紙セゲイルボ

 キッシンジャー元米国務長官は北核問題を解決するために「中国に在韓米軍撤収を公約しなければならない」と発言した。韓半島はアジアで中国の浮上を牽制(けんせい)し、米国の国益を追求する戦略的要衝地だが、米国は本土を脅かし始めた北核の解決で中国の協調を求めるために、在韓米軍を撤収することもできるという意味だ。

 米国の立場では在韓米軍撤収は国益のための戦略的選択だが、韓国にとっては国家生存を保障する最も重要な手段を失うことになる。

 かつて米国の選択が韓半島に深刻な影響を及ぼした。1950年1月、韓国をアジア防御線に含まない「アチソン・ライン」を確定した直後、北は南への侵略を敢行し、韓国動乱を起こした。

 米官民には米軍撤収に関した戦略的選択を提起する専門家が1、2人ではない。シカゴ大学のジョン・ミアシャイマー、ハーバード大学のスチーブン・ウォルト教授は「域外均衡論」を提示する。地域問題は地域当事国が自ら解決し、米軍は大部分撤収しなければならない。欧州に駐留する米軍を縮小して、NATO(北大西洋条約機構)を独仏など欧州国家が主導するということで、アジア地域では駐日米軍で中国を牽制できる。在韓米軍を撤収してもアジアには代案があるということだ。

 だからコリアパッシング(韓国抜き)の余地を与えてはならない。北核解決の核心に韓米同盟も存在するという信頼を官民で揺るぎないものにしなければならない。トランプ大統領が韓国抜きで予防攻撃を行うことがないよう万全の措置を取らなければならない時だ。

(金宇祥(キムウサン)延世大教授、8月13日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。