“疎通絶壁”状態示す相次ぐ総理人事失敗


韓国紙セゲイルボ

 朴槿恵(パククネ)大統領は30日、大統領府首席秘書官会議を主宰した席で、相次ぐ総理候補者の“落馬”事態に対して、「個人攻撃、世論裁判式批判が反復されて、多くの人が固辞したり、家族の反対で失敗に終わった」と語った。

 「高くなった検証基準を通過できる人物を探すのが現実的にかなり難しかった」ともいうが、これは朴大統領のレームダック化を知らせる信号弾だ。

 「旧弊清算・国家改造」を決議しても何もしない、できない無責任と無能が、候補者を見て一目で分かったからだ。庶民でも見通せるものを、議員やメディアが見逃すわけがない。

 人事首席室を新設して、徹底した事前検証と優秀な人材発掘を常時化するという。しかし、総理候補者を国民の目の高さに合わせることができず、続けざまに門前払いされ、傷だらけの人物を長官候補として打ち出したことは、システムの過ちではない。近い人、好む人、見たい人だけを見る単眼見識のためだ。多くの人々の言葉を聞かず、一人の言葉だけに傾ける耳が問題なのだ。

 大統領は、「総理候補者が引き続き途中辞退し、国政空白と国論分裂が深刻化して、混乱が持続することをこれ以上放置できず、苦心の末に先週、鄭烘原(チョンホンウォン)総理の留任を決めた」と述べた。国民が聞きたい言葉ではない。これほどになれば慢性病だ。疎通絶壁だ。

(金起弘〈キムギホン〉首席論説委員、7月1日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。