2泊3日にわたる日本訪問を無事終え、トランプ…


 2泊3日にわたる日本訪問を無事終え、トランプ米大統領は、次の訪問国、韓国に滞在中だ。日曜日のゴルフ外交に始まり、6日のワーキングランチ、それに続く日米首脳会談など、忙しい日程をこなした両首脳だったが、今回の初訪問は大きな成功を収めたと言っていいだろう。

 好天に恵まれたのも幸いした。特に5日のゴルフ会談は、天気が良くなければプレーするので精一杯に終わった可能性もある。そういう点でも安倍晋三首相は強運の持ち主と言えよう。

 両首脳の間で、北朝鮮問題を中心に「突っ込んだ話し合い」が行われたと発表されたが、その話の中身が少しずつ明らかとなってきた。

 一つは朝鮮半島が有事になった場合、韓国にいる日本人をどう退避させるか、今後具体的対応を協議するということ。これに絡んで半島有事の際、北朝鮮にいる日本人拉致被害者の保護を米国に求めていることを菅義偉官房長官が明らかにした。

 今回の訪問で、トランプ大統領は拉致被害者家族とも面会した。母親が拉致された曽我ひとみさんは「大統領にもお母さんはいるでしょう」と訴え、大統領は、それを真剣に聞いてくれたと語っている。

 ブッシュ、オバマ両大統領も拉致被害者家族と面会している。しかし、拉致問題は何も進展しなかった。「安倍首相と手を取って、この問題を進める。解決しないといけない」と語るトランプ氏には、前の2大統領と違う何かを感じたのではないだろうか。