石油とイスラムとの妙な縁


金子 民雄

危機意識欠いた日本人

歴史家 金子 民雄

 気温が高くなってすっかり夏の気配になると、なぜかさまざまな思いが甦(よみがえ)ってくる。それは幼少期のもので、大概は今次大戦の時のことだ。大東亜戦争と呼ばれたこの戦いも、後に味も素っ気もない太平洋戦争と衣替えされたものだが、なぜか最近遠い幼い頃の思い出が多くなった。理由などないのだが、多分、戦争中の遊び仲間の多くが、このところ次々と世を去り、すっかり寂しくなったからかもしれない。


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