オスプレイがネパールで活躍


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 4月25日に発生したネパール大地震を受け、米軍は1日、ネパール国内とタイ中部のウタパオに拠点を持つ統合任務部隊を設置して救援活動の運用を開始。米軍関係者ら計約120人がネパールに入って、復旧支援活動を行っている。

 米海兵隊の普天間飛行場(宜野湾市)に所属する新型輸送機MV22オスプレイ4機は3日、ネパール大地震の救援活動のために出発。2度の給油ストップをはさんで14時間のフライトで同国の首都カトマンズの空港に到着した。

 ネパール政府は垂直離着陸が可能な航空機支援を米側に要請したため、米軍はオスプレイの派遣を決めた。救助隊をカトマンズから離れた被災地に送り届ける任務などを行っている。滑走路を必要としないオスプレイは有益だ。道路が寸断され生活物資の支給が困難な状況下で大活躍している。

 先遣隊として4月29日、アメリカ太平洋軍の部隊とともにカトマンズに到着した第三海兵遠征旅団のポール・ケネディ准将は、「オスプレイは災害救援活動には理想的な航空機。十分な積載量と機動性の高さのおかげで、ネパール軍やNGOと一緒に辺境の村々に物資を搬送することができる」と述べた。在沖米軍トップのジョン・ウィスラー中将は6日付で被災地支援のための統合任務部隊の司令官に就任した。

 2013年には在沖米軍は2度にわたってネパールと合同の災害対応訓練を行っている。そんな中、7日の琉球新報は、現地での物資輸送中に住宅の屋根を吹き飛ばす被害をもたらしたという理由からオスプレイを「役立たず」と地元報道機関のカンティプール紙が報じたとする記事を掲載した。(T)