子宮頸がんワクチン接種 副反応情報も周知徹底-杉並区


 東京・杉並区は30日、子宮頸がんワクチンの接種に当たり、副反応情報を周知し「十分理解していただいた方に接種を受けてもらう」との見解を示した。同日の区議会で松浦芳子区議の質問に対し保健所長が答弁したもの。  杉並区は3月7日、子宮頸がんワクチンを接種した女子中学生の中に重篤な副反応が出ている事実を最初に認めた区である。

 マスコミがこれを報じたことで、子宮頸がんワクチンにより重篤副反応が一定の頻度で発生することが情報として浸透するきっかけとなった。

 同区は、「接種医療機関にも接種前に(副反応について)丁寧に説明するよう事業開始前に依頼している」(保健所長)と述べた。

 これまで、子宮頸がんワクチンの副反応に関する添付文書を接種案内の郵便物に同封することで説明したという形を取っていた。

 このため、杉並区に限らず副反応の説明に目が行かず、医療機関からの説明もなかったのが実態だったとみられている。

 なお杉並区では、重篤な副反応が生じていることを考慮し、指定医療機関で同ワクチン接種を見合わせるところも出ている。