子宮頸がんワクチン 定期接種中止を


医師の佐藤荘太郎氏が講演-世日クラブ

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「子宮頸がんワクチンの『不都合な真実』」をテーマに開かれた世日クラブ定期講演会で、山本彰・本紙編集委員(右)と対談形式で講演する、さとう内科循環器科医院の佐藤荘太郎院長=18日、都内

 世界日報の愛読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)の定期講演会が18日に都内で開かれ、さとう内科循環器科医院の佐藤荘太郎院長が「子宮頸がんワクチンの『不都合な真実』」をテーマに講演した。佐藤氏は、接種後に重篤な副反応が多数報告されている子宮頸がんワクチンについて、「ワクチンの悪い部分があると分かったら、身を引くというのが普通の考えだ」と述べ、子宮頸がんワクチンの定期接種をすぐに中止するよう政府に求めた。

 「全国子宮頸癌ワクチン被害者連絡会」(松藤美香代表)などと共にワクチンの副反応の危険性を訴えている佐藤氏は、「(副反応による)被害者の状況はかなり厳しい」と強調。「(ワクチンの定期接種を)止めるには2通りある。政治的決着で止めるか、市民運動的に訴訟を起こすか」と述べた上で、問題を早く解決するには政治決断による決着の方が望ましいとの見方を示した。

 講演は途中から佐藤氏と世界日報の山本彰編集委員による対談形式で行われた。

 山本編集委員は、厚生労働省の検討部会が、子宮頸がんワクチンの定期接種を中止するのではなく、積極的な勧奨を控えると決めたことについて、「現場では相当混乱している」と指摘。佐藤氏は「(国民は)ワクチンが効くなら受けたいし、被害が出るなら受けたくない。どっちにすればいいのかとなる」と答え、「マスコミや我々(医師)が解説していくしかない」と強調した。

 さらに佐藤氏は、子宮頸がんワクチンの接種後に138人の死亡が世界で報告されていると示した上で、「実際の人数は少なく見積もって5倍、多く見積もって10倍はいる。1000人ほどは死亡しているとみられる」とし、ワクチンによる被害が一般人が考えているより深刻な状況にあることを説明した。

 冒頭あいさつした近藤会長は「子宮頸がんワクチンの対策という以前に、小学校、中学校の性をもてあそぶような教育の仕方に根本問題がある」と述べ、道徳教育の充実により子宮頸がんの被害を減らすことができると訴えた。