世界日報 Web版

天皇陛下は来月17日から三重県を訪問され…


 天皇陛下は来月17日から三重県を訪問され、18日に伊勢神宮を参拝される。30日に退位されることを皇祖神に報告されるためであるが、これが天皇として最後の地方御訪問となる。

 陛下の伊勢神宮御参拝は、式年遷宮が行われた翌平成26年の3月以来だが、今回も三種の神器の「剣璽」の動座がある。八咫鏡、草薙の剣、八尺瓊勾玉からなる三種の神器のうち、八咫鏡は伊勢神宮、草薙の剣は熱田神宮(名古屋市)にあり、宮中の賢所に奉安されているのは、その形代(複製)である。

 天皇陛下が伊勢に向かわれる時、草薙の剣、八咫鏡、そして動座する八尺瓊勾玉が名古屋から伊勢にかけての地域で勢ぞろいする形になる。そういう意味でも天皇陛下の伊勢神宮御参拝は極めて重要な出来事と言えよう。

 政府は、今年10月22日に新天皇が内外に即位を宣言される「即位礼正殿の儀」に195カ国の元首らを招くことを明らかにした。また5月1日に行われる「剣璽等承継の儀」の細目も発表した。皇位を象徴する三種の神器が譲渡されるこの儀式が、皇位継承儀式の核心を成す。

 北畠親房は「神皇正統記」の中で、三種の神器の鏡、璽(玉)、剣は、それぞれ「正直」「慈悲」「智恵」という天皇が備えるべき三つの徳を象徴すると書いている。陛下はさまざまな形で、これらの徳を国民に示してくださった。

 皇位継承の儀式は、皇位とともに、これらの徳を尊ぶ皇室の伝統を継承するものとなるだろう。