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医学部入試の差別の実態が明らかになった…


 医学部入試の差別の実態が明らかになった昭和大(東京都品川区)。現役、1浪の受験生やOBの子弟が有利になるように扱っていた。

 会見した昭和大の小川良雄医学部長は「現役や1浪の方が活躍できる、伸びてくれる」と。OBの子弟への優遇については「本学の精神が親から伝わっている。確実に入学し、良い医療人になってくれる可能性が高い」と釈明している。

 OBの子弟を入れるというのは、親子2代の入学が彼らの愛校心の発露でもあるため、寄付金が集まりやすいということもあろう。しかし、それだけではない。子供は日常生活の中で父親のことをよく見ている。

 診療所の父親が夜間の急患のため、いそいそと家を出て行く後ろ姿を見る機会もあるだろう。父親を通し、医療とは社会に役立つ素晴らしい職業だと実感した子供は幸いだ。家庭の中で既にその子供は医療教育を受けていることになる――小川氏はそんなことを言いたいのだろう。

 確かに今日の医療現場には高度な技術が入ってきているため、医学部の授業は実習や理論を学ぶだけでも大変だ。教える側が「医は仁術」を語る時間はほとんどない。現場の人間はそのことをよく知っている。

 が、そうであればあらかじめ募集要項にOBの子供への配慮やその理由などを明記すべきだ。こうした方が大学の方針が分かり、受験生も門をたたきやすくなろう。公平な入試を装って差別することは言語道断だ。