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ふりがなによる個人特定の方針を政府が固めた…


 ふりがなによる個人特定の方針を政府が固めたという記事を新聞で読んだ。住民サービスの利便性を高めるという目的のようだが、ふりがなの必要性については了解できる。

 そもそも法律上、戸籍の氏名にふりがなを記載することは義務付けられていない(戸籍法)。「書く・記録する」が優先で、どう「読む」かという点は軽視されているように思われる。特定の個人の名前の読みなど、どうでもいいということだろうか。

 「日本」という国名は「ニホン」と「ニッポン」という二つの読み方がある。メディアでは「ニッポン」が優勢だが、さすがに日本を「ヒノモト」と呼ぶ人に出会ったことはない。

 「渡辺」の「辺」や「斎藤」の「斎」はいろいろの書き方がある。役所の職員が書き写す際に間違えたことが原因と言われるが、ミスの結果を100年以上も受け入れなければならないのはおかしな話だ。

 個人の氏名の場合、日本のように複数の読み方があるというわけにはいかないだろう。ふりがなも「ひらがな」と「カタカナ」のどちらを使うのかという課題も出てくるだろうが、利便性を考えればそれほどのことではない。

 ところで「秋田犬」は地元では伝統的に「アキタイヌ」と呼ばれてきた。「秋田犬保存会」(秋田県大館市)も「アキタイヌホゾンカイ」という。しかし、一般的には「アキタケン」と言われることが多い。このため、NHKは両方の読み方をしている。