大麻取締法違反(所持)容疑で娘が逮捕された…


 大麻取締法違反(所持)容疑で娘が逮捕された。その娘について、父親である有名芸能人がテレビで会見し、謝罪した。タレントの大竹まこと氏は冷静で、罪を犯した娘と自身の立ち位置の違いを明瞭に認識しているようにテレビでは見えた。

 今時そんな例は全くありふれているが、一味違っていたのは「逆質問」だ。通常の会見では、言い訳、弁解、開き直りは許されない。逆質問も当然ダメ。

 法律でも何でもないのだが、ここ数十年、何となくそうした習慣が定着している。むしろ最近は、その流れはどんどん厳しくなっているほどだ。

 芸能界を知り尽くしたベテラン芸能人が、この種のオキテを知らないはずがない。とすれば「どうしても、とおっしゃるならお話しします」などといった逆質問を、鬼のような芸能リポーターに投げ掛けたのは、明らかに意図的、戦略的なものだっただろう。

 大竹氏と一般人である娘の立場を明確に分離した上で「私人の部分には踏み込むなよ」という強い意志が感じ取れるような逆質問だった。冷静な中にも強いインパクトがあった。問題提起をされた女性リポーターらは圧倒されたのか、大竹氏に反論することもできなかった。これも異例のことだ。

 「文春砲」に対する非難が高まりつつあるタイミングを見計らった上での逆質問だったとも思える。歯止めを知らない一部報道機関の現状への抵抗と受け止めた上で、この種の動きを今後も注視したい。