名古屋市とその周辺には先端技術を扱う大小の…


 名古屋市とその周辺には先端技術を扱う大小の企業があり、その従業員に外国人も少なくない。そんな事情もあって愛知県は、東京都に次いで人口10万人当たりの在日外国人数が多い。

 リーマン・ショックによる不況で一時その数が減ったが、最近再び増加に転じ、愛知県全体では20万人以上が登録されている。1番がブラジル人で、中国人、韓国・朝鮮人、フィリピン人と続く。

 私事だが先般、名古屋市の企業視察を終え、同市から車で1時間ほど、ベッドタウンの安城市に足を延ばした。市中で、自転車に乗った信号待ちの女子学生に役所の場所を聞くと、片言の日本語が返ってきて丁寧に教えてくれた。家族で昨年ブラジルからやって来たという。

 外国人が定着する一つのポイントは、地域社会にいかに溶け込むかだろう。ここには真宗大谷派の本證寺という寺院があり、その本堂でちょうど「安城 国際交流音楽祭」という催しが開かれていた。

 その場に、地元企業に勤めるベトナム人や留学生、欧米人らが参加して、自国の流行歌などを歌って楽しんでいたのは驚きだった。本證寺は戦国時代、三河一向一揆の拠点だった寺で、地元住民らによく知られている。

 しかし今、全国的に日常生活での寺の存在感が低下している。寺で日本人に交じって在日外国人たちが憩い交流しているのを見ると、時代は変わったという感じがした。在日外国人の生活の知恵でもあろう。