世界日報 Web版

シルクロードの楼蘭遺跡は1900年、…


 シルクロードの楼蘭遺跡は1900年、スウェーデンの探検家スウェン・ヘディンが発見した。この世紀の発見は、エルデクというウイグル人従者がシャベルを忘れたことが切っ掛けだった。

 エルデクは虎の子のシャベルを取りに、現在の新疆ウイグル自治区の“さまよえる湖”ロプノルの旧湖床近くに引き返し、その途中で仏塔を含む多数の住居跡を発見。それが楼蘭だった。

 ヘディンは絵の上手な人で、『さまよえる湖』などの探検記には彼の描いた沢山の挿絵が載っている。エルデクを描いたスケッチもある。いかにも人のいい、実直そうな顔立ちだ。

 ロマンをかき立てて止まない楼蘭・ロプノルだが、64年から96年まで中国によって核実験場と化し、46回にわたり核実験が行われた。高田純・札幌医大教授は、19万人が死亡、129万人が深刻な放射線被害を受けたと推計している。イリハム・マハムティ日本ウイグル協会会長によると、中国は核実験の実施を地域住民に一切知らせることもなかった。

 先日、新疆ウイグル自治区ウルムチで自爆テロ事件が発生、中国政府はウイグル族によるものと発表した。背景にはウイグル族への抑圧策がある。

 中国政府は、これまでウイグル族に対して行ってきた犯罪行為を謝罪し、その償いをすべきであるにもかかわらず、その宗教や文化を抹殺しようとしている。これを改めない限り、悲劇的なテロが止むことはないだろう。