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親韓派と良心的日本人


 去る22日夕、都内のホテルで行われた在日韓国大使館が主催する日韓国交正常化50周年の記念レセプションに参加した。開催直前に決まった安倍晋三首相の出席によって、盛り上がった式典になったが、従来の懸案は残されたままなので、日韓関係の展望は予断を許さない。外交当局による国益を守るギリギリの交渉と最高権力者の最後の決断が残されているためだ。

 もう一つ深刻な問題がある。それは日本で進む従来の親韓派の韓国離れ(嫌韓感情の高まり)だ。かつて日本では大手マスコミや教職員組合が左翼勢力に牛耳られ、北朝鮮は「地上の楽園」、韓国は「軍事独裁の人権弾圧国」というイメージが定着していた。

 筆者の体験を紹介すると、中学生の頃(基本条約締結から5年後)、初めて教わった半島情勢は北朝鮮が千里馬(チョルリマ)運動で大躍進を遂げているというものだった。コメの豊作が続き、稲穂は人が上に乗れるくらいたわわに実っていると教わった。そんなになったら真ん中辺りの稲は光が当たらなくて腐ってしまうんじゃないかとも思ったが、それでも北朝鮮の発展を伝えるその教師の熱意には感動した。この“千里馬先生”はかなり変わった教師だったが、マスコミが伝える韓国情報の大半は政府による民主化運動の弾圧だったので、おかしいと感じなかった。

 今、韓国に背を向けつつあるのは、こんな中でも、韓国の置かれた困難な状況(共産主義と直接対峙)を理解し、経済発展に総力を挙げる韓国との友好増進のためにひと肌もふた肌も脱いできた人たちだ。韓国にとって大きな損失のはずだが、かつて朝鮮戦争=韓国北侵説を支持し、北朝鮮べったりだったにもかかわらず、一言の反省も謝罪もないまま日韓問題で韓国サイドに立つ人々を「良心的日本人」ともてはやす現状では、残念ながら、その動きを止めるのは至難の業かもしれない。(武)