日米金融緩和政策の比較


鈴木 淑夫

公的資金の投入に差

鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫

 日本では、1997年の金融危機発生後、低成長とデフレが続き、「失われた15年」となったが、その間に日本銀行は世界に先駆けて「非伝統的金融政策」(ゼロ金利政策と量的金融緩和政策)を実行した。しかし、成長率は引き続き低迷し、13年までデフレから脱却することはできなかった。専門家の間では、この時期の量的緩和政策は、人々の不安を和らげてリスク・プレミアムを圧縮し、金融システムの安定に寄与することはできたが、経済活動を刺激する効果はほとんど無かったとされている。


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