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米国、中国ファーウェイを排除 「安全保障に深刻な脅威」


トランプ氏 禁止の大統領令

 トランプ米大統領は15日、国家安全保障に深刻な脅威をもたらす外国企業の通信機器の利用を禁止する大統領令に署名した。名指しはしていないものの、中国の華為技術(ファーウェイ)などの通信関連企業を標的にした措置で、米市場から締め出す姿勢を明確に打ち出した。通商問題で中国との対立が強まる中、圧力を一段と強化した形だ。

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中国・北京の家電小売り店に立つファーウェイの販売員=4月9日(UPI)

 また商務省は同日、イラン制裁違反を理由にファーウェイを安全保障上のリスクが高い外国企業のリストに加えた。これにより、同社は米政府の承認なしに、米企業から部品の購入ができなくなり、調達が事実上、困難になる。

 トランプ氏は大統領令で、「敵対国が米国の情報通信技術の脆弱(ぜいじゃく)性を悪用している」と非難し、サイバー攻撃によって産業スパイ活動などを行っていると指摘。国家安全保障や外交、経済に破壊的な影響を与える恐れがあるとして国家緊急事態を宣言した。

 その上で、「敵対国が所有または支配する」企業からの情報通信機器の利用を禁じるとして、商務省に対して、運用規則を150日以内にまとめるように指示した。

 米国では、政府機関によるファーウェイや中興通訊(ZTE)からの調達を禁じる法律が昨年8月に成立しているが、今回の措置により、民間企業にも規制が拡大することになる。

 米政府は、ファーウェイをめぐって、同国の要請でカナダで逮捕された創業者の娘である同社副社長を1月に起訴。また、トランプ政権は安全保障上のリスクが高いとして、日本や欧州など同盟国にファーウェイやZTE製品の排除を働きかけるなど、中国の情報通信企業への締め付けを強めている。

 一方、ファーウェイは16日の声明で、大統領令について「不合理な制限は(ファーウェイ)の権利侵害で、重大な法的問題を引き起こす懸念がある」と非難した。

(ワシントン 山崎洋介)