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民主党の指名争い本格化


米大統領選主要候補 バイデン氏出馬で出そろう

 2020年11月の米大統領選の民主党候補指名争いで、ジョー・バイデン前副大統領(76)は25日、正式に出馬を表明した。民主党指名争いへの参戦はこれで20人目で、主要候補がほぼ出そろい、今後論戦が本格化する。

左からトランプ氏、バイデン氏、サンダース氏

左からトランプ氏、バイデン氏、サンダース氏(AFP時事)

 「トランプ氏にホワイトハウスを8年間任せれば、この国の性格とわれわれの在り方が永遠に根本から変えられてしまう」。バイデン氏は、インターネット上に動画を投稿し、17年にバージニア州シャーロッツビルで起きた事件で白人至上主義者を擁護したと受け取られる発言をしたトランプ大統領を批判。トランプ氏に対する“危機感”を前面に出し、批判票を取り込む戦略をのぞかせた。

 すでに名乗りを上げた民主党の候補者は、全国民に公的医療保険を適用する「メディケア・フォー・オール」や富裕層への増税を訴えるバーニー・サンダース(77)、エリザベス・ウォーレン(69)両上院議員ら左派が中心。こうした中、穏健派のバイデン氏は無党派層からの支持も期待できることから、本選挙で「トランプ氏に勝てる候補」として党主流派らから期待を集めている。

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 バイデン氏は上院議員としての36年間を経て、オバマ政権の副大統領を8年間務めた党の重鎮。知名度の高さや政治経験の豊富さを背景に、出馬前の段階から各種世論調査でトップを走る最有力候補だ。

 しかし、民主党の左傾化が強まる中、バイデン氏が予備選で支持を広げられるかは不透明。サンダース氏の元スタッフを陣営に取り込むなどして対応を図るが、同党左派への影響力を強める政治団体「ジャスティス・デモクラッツ」は25日、バイデン氏について「今日の民主党の活力の中心とはほぼ対極に位置している」と批判し、指名獲得を阻止する姿勢を鮮明にした。

 また、今回は「オバマ氏の再来」とも評されるベト・オルーク前下院議員(46)や同性愛者であることを公言するピート・ブティジェッジ・インディアナ州サウスベンド市長(37)ら若手候補が注目を集める。こうした中、バイデン氏の高齢を不安視する声があるほか、政治経験が長い分、過去の言動が他の候補者から批判される可能性もある。

 一方、トランプ氏は、バイデン氏を本選で戦う可能性のある有力候補の一人として意識しており、25日のツイッターで「眠そうなジョー、選挙戦へようこそ。長く疑問視されてきたが、あなたが予備選を勝ち抜ける知性を備えていることを願う」と挑発した。

(ワシントン 山崎洋介)