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NATOは「米国に重要」


事務総長 初の米議会演説

 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は3日、米上下両院の合同議会で演説し、NATOは「欧州だけでなく、米国にとっても有益だ」と述べ、NATOに批判的なトランプ氏を念頭に、その重要性を改めて強調した。

ストルテンベルグ事務総長

3日、ワシントンで開かれた米上下両院合同会議で、演説に臨む北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長(AFP時事)

 ストルテンベルグ氏は、4日にNATOが70周年を迎えるにあたって議会から招待された。NATO事務総長が米議会で演説するのは今回が初めて。

 ストルテンベルグ氏は、「国の強さは、経済の規模や軍事力だけでなく、その友人の数によっても判断される」と強調。「NATOを通じて、米国は他のどの勢力よりも多くの同盟国を持っている」と述べた。

 一方、「加盟国は防衛にもっと費やさなければならない。これはトランプ大統領からの明確なメッセージだ」と指摘。加盟国が2016年から20年末までに1000億㌦の国防費を増額させるとし、「その資金は、高度な戦闘機、攻撃型ヘリコプター、ミサイル防衛など我々が必要とする兵器に投資することを可能にするだろう」と述べた。

 ストルテンベルグ氏はまた、ロシアが中距離核戦力(INF)全廃条約に違反しているという米国の主張を支持。サイバー攻撃による他国への選挙介入、ウクライナ領クリミア半島の併合を挙げ、「ロシアは民主主義を妨害している」と非難した。

 ストルテンベルグ氏は、イラン核合意や気候変動問題、国防費の負担をめぐり加盟国の間に「意見の相違がある」と認めつつも、「我々は過去に意見の相違を克服してきた」と主張し、今回も乗り越えられるとの考えを示した。

(ワシントン 山崎洋介)