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米タリバンの交渉政府不参加に懸念


合意は「裏取引」 アフガニスタン高官ら

 米政府が、アフガニスタン反政府組織タリバンと和平交渉を進めていることをめぐって、アフガンのモヒブ国家安全保障顧問とサレハ元内相は、正統政府が参加しておらず、テロ組織との「裏取引」だと非難した。

 モヒブ氏は11日、国連安保理の会合で、「選びだされた一部の者だけの間」の和平プロセスであり、平和は実現できないと交渉を非難。13日にはワシントンで、「最終的にアフガン人自身に平和がもたらされなければならない」と、アフガン政府が参加しないまま進められている和平交渉に強い懸念を表明した。

 タリバン幹部とハリルザド・アフガン米和平担当特別代表は、カタールのドーハで直接交渉を繰り返してきた。ハリルザド氏は12日、米軍のアフガン撤収スケジュールと、タリバンが国際テロ組織アルカイダ、過激派組織「イスラム国」(IS)との関係を完全に絶つことで合意したと発表した。サレハ氏は、「誤解を生み、タリバンの正当性を認めることになる」と反発、タリバンとアフガン政府との「直接交渉以外に方法はないと考える」と、合意に否定的な見方を示した。

 米共和党の下院軍事筆頭委員ソーンベリー議員も、「アフガンの人々が合意に到達するまで合意はない」と、和平交渉にアフガン政府が参加すべきとの見方を強調。シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ政策研究所(AEI)の常勤研究員、マイケル・ルービン氏は、「問題は、アフガンから手を引くためにタリバンを強化していることだ」とアフガンが再びテロの温床となる可能性を指摘した。

(ワシントン・タイムズ特約)