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米、北朝鮮をテロ国家再指定


「最大限の圧力」で孤立化狙う

 トランプ米大統領は20日、ホワイトハウスで開かれた閣議の冒頭で北朝鮮をテロ支援国に再指定すると発表した。2008年に指定解除して以来9年ぶり。今後、経済援助や金融取引などを禁止する大規模な追加制裁を順次実施していく。米国はすでに多くの独自制裁を科しているが、核・ミサイル開発を進める北朝鮮に対して「最大限の圧力」をかけて強硬姿勢をいっそう鮮明にすることで、各国にも圧力強化を促し北朝鮮を孤立させる考えだ。

トランプ氏

20日、ホワイトハウスで開かれた閣議に臨むトランプ米大統領(EPA=時事)

 トランプ氏は再指定の理由について、2月にクアラルンプールで起きた金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏殺害事件などを念頭に「(北朝鮮は)国外で暗殺を含むテロ行為を繰り返し支援してきた」と説明。「もっと前になされるべきだった」と語った。

 トランプ氏はまた、「(再指定は)最大限の圧力をかけるわれわれの取り組みを後押しするものだ」と強調。21日に財務省が大規模な追加制裁を発表するとともに、今後2週間で具体的な措置を打ち出していく方針も示した。ティラーソン国務長官も20日に記者会見し、北朝鮮への圧力強化を各国に求めた。

 米国では金正男氏殺害事件や北朝鮮で約1年半拘束され、帰国直後に死亡した米大学生オットー・ワームビアさんの事件などを受けテロ支援国再指定を求める声が多く上がっていた。

 米下院は4月、米政府に再指定を求める法案を可決。マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)は2日の記者会見で金正男氏殺害事件を「明らかにテロ行為だ」と非難していた。ワームビアさんの家族の要請に応じた超党派議員12人もティラーソン国務長官にテロ支援国の再指定を求めていた。

(ワシントン岩城喜之)