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バイデン氏 不正の疑い拭えぬ「勝利」


 まれに見る激戦となった米大統領選は、民主党のバイデン前副大統領が当選に必要な選挙人の過半数(270人以上)を獲得したとして「勝利」宣言を行った。

 しかし、バイデン陣営による郵便投票での不正を指摘する声が後を絶たない。疑惑を払拭(ふっしょく)できないバイデン氏を次期大統領と認めることはできない。

 民主主義の重大な危機

 共和党のトランプ大統領が敗北を認めず、法廷闘争の継続を表明したのは当然だ。バイデン氏の不正疑惑によって、民主主義の根幹である選挙制度が揺らいでいるのである。不正の有無を徹底的に調査しなければならない。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大幅に増えた郵便投票をめぐって、トランプ氏は開票前から不正の温床だと強調していた。バイデン氏が勝利したとされるペンシルベニア州では、投票日以降に到着した郵便投票で消印がないものまで集計されたという。これでは投票日後の投票までもカウントされ、選挙の公平性を保つことなどとてもできない。

 このほか幾つかの州では、共和党側のスタッフが開票所から追い出され、民主党側が開票を主導する態勢がつくられたことで、トランプ氏の優勢が覆されたという。投票総数が有権者登録数を上回ってしまった投票所もあるなど、不正の疑いを示す事例が次々と明らかになっている。

 今回の大統領選に対する有権者の関心は高く、投票率は66%を超えると予測されている。予測通りであれば、73・7%だった1900年以降では最高となる。高投票率の影響もあって得票数は両者とも過去最多の7000万票超となった。

 トランプ氏は前回と同様、世論調査で不利とされていた予測を覆し、大票田の南部フロリダ州でも勝利した。左傾化する民主党の政権誕生を憂慮する有権者が、バイデン氏の当選を何としても食い止めようとしたのだろう。トランプ氏支持層の「岩盤」の硬さが改めて示されたと言える。

 投票結果を見ると接戦の州が多く、それだけに一票の持つ意味は大きい。バイデン氏の票数が不正によって水増しされたのであれば、米国の民主主義は重大な危機を迎えていると言わざるを得ない。

 トランプ氏は開票後に「(民主党は)選挙を盗み取ろうとしている」と批判。既に各激戦州で訴訟を起こしている。トランプ氏の顧問弁護士を務めるジュリアーニ元ニューヨーク市長は、最大10州で不正の疑いがあると指摘。ペンシルベニア州での訴訟を通じて最大90万票が無効になると主張し、トランプ氏が同州で勝利するとの見通しを示している。

 国民の一層の分断を懸念

 「勝利」宣言を行ったバイデン氏は、新型コロナ感染拡大を抑える計画の準備など早くも政権移行に向けた作業を開始している。

 だが、このままではバイデン氏の正統性に疑問符が付く。バイデン氏が新政権発足に向かう中、米国民の分断が一層進むことが懸念される。