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欧州からの渡航を30日間禁止、トランプ米大統領が新型コロナ対策


感染拡大で異例の厳しい措置

 トランプ米大統領は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、英国を除く欧州からの米国入国を30日間禁止する方針を発表した。イタリアなどで感染が急拡大していることを受け、異例の厳しい措置を打ち出した。

トランプ米大統領

1日、新型コロナウイルスへの対応について演説するトランプ米大統領(EPA時事)

 トランプ氏はホワイトハウスで国民向けに演説し、米政府は1月31日に中国からの渡航を制限すると決定したが、「欧州連合は同じ予防措置を講じなかったため、米国に多数の新たな感染者集団が欧州からもたらされた」と指摘。欧州からの入国禁止などの対策について、「現代史上、ウイルスに対抗する最も積極的な取り組みだ」と述べた。

 渡航制限は13日に発効し、過去2週間に域内の移動の自由を定めた「シェンゲン協定」に加入する欧州26カ国への渡航歴がある外国人の入国を禁止する。一方、適切な検査を受けた米国民や合法的な永住者とその近親者などは対象外となる。

 トランプ氏は、「中国と韓国の状況を注視している」と述べ、感染状況によって新たな措置を講じる考えを示したが、日本についての言及はなかった。

 トランプ氏はまた、新型コロナウイルスの影響を受けた企業や個人向けに納税期限の延期を認めるとし、「これにより2000億㌦以上の追加の流動性が経済にもたらされる」と説明。中小企業に低金利ローンを提供する方針も示し、議会に必要な500億㌦の予算を求めると語った。

 米国で確認された新型コロナウイルスの症例は1000件を超え、株価は下落を続けている。こうした中、トランプ氏は「これは金融危機ではない。一時的なことであり、国家、世界として克服できるだろう」と述べ、冷静な対応を求めた。

(ワシントン 山崎洋介)