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第3の次期大統領候補


反共キリスト教徒の黄教安氏

 本欄では韓国の次期大統領候補の一人として現在国務総理(首相)を務めている李洛淵氏を取り上げたことがある(2018年12月15日付)。野党側からは前回の大統領選(17年5月)に出馬した自由韓国党の洪準杓氏が注目されていることを紹介した(2月9日付)。

 次の大統領選挙は不測の事態でもなければ22年5月に実施される予定だ。あと2年半ほどある。まだ任期折り返し点なのに韓国メディアでは“次期大統領候補”を取り上げるのに熱心で、最近3番手が紹介された。朴槿恵政権で首相に続き、弾劾後、大統領権限代行を兼務した黄教安(ファンギョアン)氏である。自由韓国党代表だ。

 月刊誌新東亜(4月号)に「黄教安は文在寅の代案か」の記事が載った。政治評論家のイ・ジョンフン氏が「五つのキーワード」で黄氏の素顔を描いている。

 まず「バプテスト教会」。黄氏はソウル牧童聖日洗礼教会の信徒であることを明らかにしている。わが国では「あえて言及しない」傾向が強いが韓国では政治家に限らず自身の信仰を隠さない。司法修習生の時、夜間神学校に通い伝道師の資格も取り、検事の赴任先で信徒会をつくるなど、熱心な活動をしている。

 黄氏が通う洗礼教会は米国の南部バプティスト連盟が根である。このことは現在、文政権が悪化させている対米関係には有利に働くと同誌は分析する。米国の主流教派だからだ。もっとも韓国の主流は長老派(プレスビテリアン)なのだが。

 第2は「反共」だ。同誌は黄氏の反共は「宗教的信念の水準」としているが、もともと宗教と共産主義は相いれない。現政権の左派、親北・従北、容共の態度が東アジア情勢に波風を立てていることを考えれば、黄氏の反共姿勢は歓迎すべきものだろう。

 他の三つは「三角」「代読」「儀式」。これはもし黄氏が大統領になっても政権運営に大きな影響を及ぼす話ではない。

 彼が熱心なキリスト教徒で反共思想の持ち主という点で他の2人を抑えて、容共カトリック教徒で親北・従北の「文在寅の対案か」との声がヨイド(韓国政界)から出てくるのも頷ける。

 編集委員 岩崎 哲