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核問題、米中葛藤が「北」に免罪符


韓国紙セゲイルボ

中国不参加なら制裁は制限的

 北朝鮮による4回目の核実験への対応をめぐり、国際的競争が展開している。ケリー米国務長官は王毅中国外相との通話で、「中国の解決法は失敗したし、新しい対策が必要だ」と強調した。“中国責任論”である。

 これは北朝鮮の核問題の責任を中国に回して、強力な制裁に参加させようとの意図が反映されている。合わせて国連で強力な制裁案を導き出すのに失敗すれば、その責任を中国に押し付けようという計算も働いている。

 これに対して中国は“米国原因論”を持ち出した。米国の対話拒否と平和協定締結拒否などの強硬策が北朝鮮の挑発を刺激したという主張だ。中国の一部専門家は米国が1994年のジュネーブ基本合意を履行しないことが原因という主張までしている。これは“中国責任論”への対抗策である。中国の意思は、北核問題が「基本的に北朝鮮と米国間の問題」という主張を再び持ち出したものだ。

 このような米中間の対立は北核実験の対応をめぐる両国間のフレーム競争を反映している。誰が勝つのかにより、今回の核実験に対する対応の輪郭が決定されるだろう。問題は今の状況で見て、どの国もこの競争で一方的で完全に勝利する可能性が大きくないという事実だ。

 オバマ米政府は北朝鮮核問題に対し、新しい対処法を追求する意思と余力がない。米国は中国の協力を動員しようとするが、中国が同意する可能性は大きくない。

 一方、中国は挑発を継続する北朝鮮に対して怒りを感じながらも、米国が主張するより強力な制裁に参加するのは核問題を解決するより米国の利益だけ高めると判断している。強力な制裁は北朝鮮との関係を悪化させたり、北朝鮮の崩壊を触発させるが、いずれも中国の利益に符合しないという判断だ。

 これに加えて中国は、米国が北核問題解決より韓米日3カ国協力の強化と終末高高度防衛(THAAD=サード)配置などに一層関心があるのではないのか疑っている。

 これは中国が北核問題に対する対応を米中関係の脈絡で理解していることを意味する。したがって、米国が相応する反対給付を提供しない限り、中国が協力する可能性は大きくない。恐らく中国は南シナ海問題と関連した米国の譲歩を期待するだろう。米国が受け入れ難い条件だ。

 米中間の同床異夢からして、今回の対応措置もまたかわりばえのしないものになる可能性が大きい。たとえ新しい制裁措置が導入されるにしても、中国の全面的参加を誘導できないならば、その効果は制限的にならざるを得ないだろう。米中葛藤が北朝鮮に免罪符を与える格好だ。北朝鮮が願う状況である。

(金材澈(キムジェチョル)カトリック大教授・国際政治学、1月15日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。