分水嶺の4月韓国総選挙、解消されぬ保守分裂の危惧


どうなる朝鮮半島情勢

 「韓米関係、韓日関係を壊し、中国に接近している文政権に歯止めをかけられるか否かは4月の総選挙が分水嶺(れい)になる」

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 李明博政権で政府系シンクタンクのトップを務めたある保守系論客は韓国総選挙の行方にこう神経を尖(とが)らせた。

 外交安保政策で左傾化が著しい文政権には内外から懸念の声が上がっている。特に日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を一時、破棄すると宣言したのは「韓国の安保に深刻な事態をもたらす自害行為」(元韓国政府高官)に他ならなかった。

 総選挙には政権に対する中間評価の性格もある。だが、果たして有権者が与党に「NO」を突き付けるかは不透明だ。最大の理由は保守派分裂への危惧が解消されていないことだ。

 最近の各種世論調査によると、概(おおむ)ね与党の共に民主党の支持率は30%台、第1野党で保守派の自由韓国党は20%台とその差は以前と比べ縮まっている。経済低迷や南北関係の冷え込み、曺国前法相をめぐる不正疑惑などの「敵失」で保守にとって形勢は有利に傾きつつあるはずだ。

 ところが、総選挙に出馬する公認候補選びをめぐり、どこまで「刷新」のイメージを有権者に与えられるか疑問視する向きがある。ある専門家は「左派は理念的で党のために自分を犠牲にする覚悟がある人が少なくないが、保守は自分の政治生命にしがみつく傾向が強い」と指摘する。

 韓国国会では昨年末、自由韓国党が欠席する中、選挙法改正案が通過し、与党に近い革新系野党が比例議席を伸ばし、結果的に自由韓国党は議席減を余儀なくされるとの見方も出ている。