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中東―ベラルーシ便が急増 独紙報道


欧州への難民送り込み裏付け

 独紙ウェルト日曜版が7日報じたところによると、中東とベラルーシ間の航空便が大幅に増加している。新型コロナウイルスの感染が拡大したため便数は減少していたが、今夏以降から急増してきたという。

 トルコのイスタンブール、シリアのダマスカス、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイからベラルーシ行きの便が来年3月まで週約40便予定されているという。2019~20年の同時期は約17便であり、2倍以上に増えている。

 ベラルーシのルカシェンコ大統領は、反体制派活動家への人権侵害などを受けた欧州連合(EU)による制裁に報復するため、イラク人、アフガニスタン人など中東の難民を集め、ポーランド国境経由でEU諸国に送り込もうとしていると報じられており、増便はこれを裏付けるものだ。

 ウェルトによると、ベラルーシで現在800人から1000人がポーランド入りを希望して待機中という。

 ベラルーシと国境を接するポーランドは中東からの難民増加を受けて、国境を閉鎖。ドゥダ大統領は9月2日、東部地方に非常事態宣言を発令している。

 ルカシェンコ政権はポーランドだけでなく、ベラルーシの反体制派活動家の亡命拠点となっているリトアニアにも難民を送り込もうとしている。昨年5月29日に逮捕された反体制派活動家セルゲイ・チハノフスキー氏の妻で大統領候補者だったスベトラーナ・チハノフスカヤ氏は、リトアニアに亡命中だ。

 リトアニア国境には6月末ごろからベラルーシを追放された多数の難民が殺到、リトアニア側も対応に苦慮してきた。欧州対外国境管理協力機関が難民の殺到を阻止するため対ベラルーシ国境の閉鎖強化に乗り出している。

(ウィーン小川敏)