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フランス ワクチン接種義務化で効果、停職処分の医療従事者も


3日、フランス南東部リヨン郊外で、新型コロナウイルスのワクチン接種に訪れた人々(AFP時事)

フランス政府は、9月15日までに医療介護従事者が最低1回は新型コロナウイルスワクチンを接種することを義務付けていた。このためワクチン接種していない従業員は15日、停職処分となり働けない状態になっている。介護施設では従業員の減少を補うため、派遣従業員などを雇い、急場をしのいでいる状態だ。
 マクロン大統領は、政府を信頼せず個人の自由を尊重する文化のあるフランスで、ワクチン接種に対する抵抗感があることを知った上で接種義務化に踏み切った。毎週土曜日には抗議デモが仏全土で展開しているが、政府は妥協する姿勢を見せていない。

 政府はワクチン接種完了や抗体検査陰性証明の「健康パス」の適用範囲を拡大。現在はスーパーやスポーツスタジアムなどの大型施設だけでなく、カフェやレストラン、高速鉄道TGVの利用にも健康パス提示が義務付けられている。

 健康パスがないとディスコに入れないなどの不便さから、接種を受け入れている国民が圧倒的に多い。昨年12月の世論調査では約6割の人がワクチンは打たないと回答していたが、14日時点で1回の接種率は74%、2回の接種完了は64%で、ワクチン接種が先行した米国より接種率は高い。

(パリ・安倍雅信)