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独仏など退避終了宣言、救出に伴う安全確保困難に


マクロン仏大統領

 フランスやドイツなどヨーロッパ各国では26日以降、アフガニスタンからの退避作戦の終了が発表されている。ルドリアン仏外相とパルリ仏国防相は27日、「カブール空港の保安を担当する米軍の急速な離脱が短期的に確認され、空港の保安条件が満たされなくなったため、避難作業は27日に終了した」と述べた。ドイツは26日、最後の輸送機がカブールを飛び立ち、「全てのドイツ兵、警察、外交官は退避した」として救出活動の終了を宣言した。

 マクロン仏大統領が、イスラム主義組織タリバンがアフガン全体を掌握し、混乱しているのを受け、6日には「欧州で率先して彼らの保護に当たる行動を取る」と強い意志を表明した。そのため今月15日から救出作戦を開始し、フランス人だけでなく、フランスおよび欧州に協力し、国外退去を希望するアフガン人のジャーナリストやアーティストなど約3000人を退避させた。フランスは今年5月から100人単位で退避活動を始めていた。

 一方、ドイツは26日までの11日間で、45カ国の5000人以上を救出したとしている。ドイツ人は約500人で、アフガン人が4000人以上とされる。さらに独国防省によると、ドイツのすべての兵士、外交官、警察官が国外に退避し、メルケル首相は、保護が必要な人々が出国できるように引き続き努力すると約束し、タリバンと「全力で」交渉を進める考えを表明した。

 欧州各国が8月31日を待たずに退避活動を終了していることについて、救出に伴う安全性確保が困難になっていることや、国によってアフガン避難民を受け入れるキャパシティーや国民の同意が得られる程度もバラバラなことも挙げられている。

(パリ・安倍雅信)