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観光客受け入れ緩和 EU、ワクチン接種が条件


 欧州連合(EU)の欧州委員会は、EU域外からの旅行者に対する入域制限を6月をめどに緩和する計画を明らかにした。同計画では基本的にEUが承認したワクチンの最終投与を旅行の少なくとも2週間前に受けた人は誰でも入域できるとしている。フォンデアライエン同委員会委員長は「EUの観光産業を復活させ、国境を超えた友情を安全に復活させる時が来た」とツイートした。

 EUは現在、旅行者の入域を認めているのは7カ国しかない。観光業の活性化を主眼とした今回の計画には域内で変異株などの感染急拡大や域外諸国での感染悪化が認められた場合は、緩和措置に「緊急ブレーキ」をかけることも含まれる。2週間ごとに措置は見直されるとし、4日から具体化の検討に入った。

 EUはすでに新型コロナウイルスのワクチン接種を受けている場合や、PCR検査で陰性である場合、さらには感染症から最近回復した人を対象にデジタル証明書を発行する計画を発表している。欧州委員会は3日、条件を満たす域外からの旅行者は、域内の移動も可能になるとの考えを示した。

 さらにワクチンを接種できない子供は、到着時に検査が必要になる場合があるが、検査結果が陰性なら、保護者と共に旅行は可能としている。また、世界保健機関(WHO)の緊急使用承認プロセスを完了したワクチンにも適用される可能性があるという。

 EUは、ワクチン接種完了や免疫獲得を証明するデジタルグリーン証明書を発行予定だが、欧州委員会は、各国は「国内法に基づいて域外で発行された証明書も受け入れるよう調整中」と述べ、最終決定には「証明書の信頼性、有効性、整合性、および関連するすべてのデータが含まれているかどうかを検証する機能」が含まれるとしている。

 なお、EUが承認しているワクチンは、米ファイザー・独バイオテック、米モデルナ、英オックスフォード・アストラゼネカ、米ジョンソン&ジョンソンの四つのワクチン。WHOによって緊急使用が許可されている中国のシノファーマ、シノバックについては、今後数日から数週間でEUは承認すると予想されている。

(パリ・安倍雅信)