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半分以上メダルない五輪参加国ーネパールから


地球だより

 

 熱戦が繰り広げられた東京五輪だが、ネパールからも競泳2人、射撃1人、柔道1人、陸上1人の計5人の選手が参加した。各選手、予選にして姿を消しているが、閉会式には男子競泳のアレクサンダー・シャー選手と女子競泳のガリウカ・シン選手がネパール国旗を掲げて入場した。

 現地紙「リパブリカ」はコロナ禍の中で日本が成功裏に東京五輪を成し遂げたと評価する一方で、205の国(と地域など)から1万1300人の選手が参加しながらも、メダルを獲得できた国(と地域など)は93、あとのネパールを含む112の国はメダルを手にできなかったと指摘している。

 半分以上の参加国はメダルに届かないほどのレベルというより、国の貧富の格差が反映されていると言いたげである。「南アジアでメダルを手にした国はインドだけ」なのだ。

 ふと、近代オリンピックの父とも言われるクーベルタン男爵が残した「勝つことではなく、参加することに意義がある」という名言が思い出された。第4回ロンドン大会での競技をめぐり米英が対立した際に発せられたと言うが、今、世界的なコロナとの闘いにおいて、開催をめぐり対立のあった東京大会は象徴的なイベントになった。

 「参加に意義あり」の名言のように、パンデミックにもかかわらず予選敗退の悔しさもあったろうが、参加した多くの国と選手、ネパールと同国選手に拍手を送りたい。

(T)