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ポストコロナ時代への貢献


【寄稿】中華民国(台湾)衛生福利部長 陳時中

世界の公衆衛生ネットワークに台湾の参加を

 新型コロナウイルス感染症(COVID―19)によるパンデミックで、これまでに世界の感染者数は累計4800万人(11月5日まで)を超えており、そのうちの122万人余りが死亡した。これにより世界の政治、経済、貿易、金融、雇用など各方面において極めて大きな衝撃を与えているのみならず、国連が貧困、飢餓の撲滅など17項目にわたる持続可能な開発目標(SDGs)で取り組んでいる努力にも深刻な影響を及ぼしている。

中華民国(台湾)衛生福利部長 陳時中

 

 台湾はこの感染症の脅威に対応するため、国民全体が力を合わせ協力していく中で、慎重な態度、迅速な対応、先手先手の配備、公開・透明性といった四つの原則を堅持し、専門化した指揮系統による運用、厳格な検疫措置、生産および分配が適切な防疫物資の供給、在宅検疫・隔離とケアを同様に重視し管理、ITシステムの適切な運用、情報の透明性ある公開、正確なスクリーニング検査、感染症調査などの対策により、幸いにも感染の広がりを抑えることができ、11月5日時点での感染者は合計568人、死亡者は7人で、多くの国民が通常に生活できている。

 このたびのCOVID―19のパンデミックから、われわれは伝染病に国境はないことを改めて実感した。ウイルスは政治、人種、宗教、文化の違いにより異なるわけではなく、各国は力を合わせ、共にこの新興感染症の脅威に対抗していくべきである。そのため、台湾はこの感染症の状況が国内で安定し、国民の防疫物資のニーズに支障を来さないよう確保した後、「COVID―19 フォーラム」、「グローバル協力訓練枠組み」(GCTF)、「アジア太平洋経済協力会議(APEC)保健と経済に関するハイレベル会合」その他、2国間のオンライン会議を通して、各国の公衆衛生、防疫関連の政府関係者あるいは専門家らとCOVID―19の防疫への取り組みを分かち合った。6月時点で、台湾は32カ国の政府関係者、病院、大学またはシンクタンクと、防疫専門家によるテレビ会議を77回以上開催し、「台湾モデル」を紹介した。

 台湾は医療設備や防疫物資を緊急に必要としている他の国々にも提供し、6月時点でサージカルマスク5100万枚、N95マスク116万枚、医療用ガウン60万着、非接触型体温計3万5000個、その他各種医療器材を八十数カ国に贈った。

 わが国の国民がワクチンを十分に取得できるよう確保するため、台湾は、GAVIワクチンアライアンス、DEPI(感染症流行対策イノベーション連合)、WHO(世界保健機関)が合同で主導したCOVAXファシリティ(世界各国で共同購入し分配する国際的枠組み)にも参加している。わが国は、国内のワクチン製造会社が研究・開発、生産を加速させることにも積極的にサポートし、できるだけ早くワクチンが市場に流通して、パンデミックの早期収束にプラスとなるようにしている。

 台湾はこの感染症の次の一波が再来する可能性と秋冬のインフルエンザ感染症という二重の脅威に直面しており、気を緩めることはない。引き続き国民にマスク着用、ソーシャルディスタンスの維持を呼び掛け、水際対策や地域社会の防疫、医療整備の後続的戦略を強化し、さらには、積極的に国内外と協力し、ワクチンの取得、効果的な治療および正確な診断の向上を図り、共に世界の公衆衛生の安全を守っていく。

 このたびの感染症の試練を通して、台湾が世界の公衆衛生ネットワークの外に置かれていてはならず、WHOも台湾を排除できないことを実証した。われわれはWHOおよび関連する各方面が、台湾の長期にわたる世界の公衆衛生・防疫および健康・人権への貢献を直視し、台湾をWHOに加えることを固く支持し、それにより台湾がWHOの各関連会議、メカニズム、活動へ全面的に参加して、世界各国と手を携え、WHO憲章の「健康は基本的人権」および国連のSDGsが掲げる「誰一人取り残さない」のビジョンを共に実現していくことを呼び掛けるものである。