世界日報 Web版

アフリカ会議、日本の強み生かした貢献を


 日本政府主導の第6回アフリカ開発会議(TICAD)首脳会議が、きょうからケニアの首都ナイロビで行われる。今回は初のアフリカ開催である。

 安倍晋三首相をはじめ日本とアフリカ諸国の首脳や経営者が集まり、アフリカ開発の課題や協力策を話し合う。地域で影響力を増す中国をにらみ、人的交流を深めて協力関係の強化を図る必要がある。

初めてのアフリカ開催

 人口約12億人を抱えるアフリカはアジアに続く新興国市場であり、最後のフロンティアと言われる。近年、国際社会において希望と機会の大陸としてアフリカへの注目が高まっている。

 国連などと共催するTICADは、アフリカの貧困削減や開発支援を掲げ、1993年から5年ごとに日本国内で開催されてきた。

 2013年のTICADで安倍首相は、インフラ整備や医療・保健事業などのため同年から5年間で3・2兆円の支援を行う方針を表明。このうち15年までに2・1兆円の支援が実施された。

 安倍首相は、今回のTICADについて「官民一体でアフリカとの関係を一層拡大する」と意欲を示した。約80の企業・団体が首相に同行し、官民含めてさまざまな業務協力の覚書を交わす予定だ。科学技術・イノベーションなど日本の強みを生かしてアフリカの発展に貢献することが、日本の存在感を示すことになる。

 天然資源が豊富なアフリカは2000年代に入ってから、資源価格の上昇などを背景にサハラ砂漠以南では14年までの平均で5%を上回る高成長を実現。だが、最近では資源安が経済を直撃した。

 このため、資源に過度に依存しない経済の「多様化」と付加価値を高める「産業化」が課題となっている。日本企業が現地に進出し、雇用を拡大して技術移転を図ることで、アフリカの成長促進に貢献することへの期待は高い。アフリカの成長を取り込むことは、日本の成長にもつながろう。

 アフリカには54カ国がある。各国が抱える問題は一様ではない。だが、アフリカが持つ市場ポテンシャルは国際社会にとって魅力的だ。21世紀の半ばにかけ、アフリカは成長の中心になるとされる。

 近年、中国やインド、米国などがTICAD同様の会議を相次ぎ設けている。特に、アフリカと中国とのつながりが急速に増している。国際通貨基金(IMF)の集計では、12年時点で中国とアフリカとの貿易総額は約1364億㌦で日本の4倍を超えた。

 日本は人材育成や環境保護などに配慮した「日本らしい支援」で中国に対抗したい考えだ。ビジネス倫理を高く掲げ、きめ細かい支援を通じて存在感を高めることが重要になる。

接点増やす取り組みを

 今回日本は、アフリカ側から出ていたTICADのアフリカ開催の要望に応えた。TICADは、今回から3年ごとに日本とアフリカで相互に開催する予定になっている。今後もアフリカとの接点を増やす取り組みが求められる。