上昇気流

【上昇気流】ユリの花笑み

花が咲くのを「花笑み」と言い、女性の笑うのも「花笑み」と言った。万葉集の時代にそれらの意味を含ませて詠まれた歌がある。「道の辺(へ)の草深百合の花笑(ゑ)みに笑まししからに妻と云ふべしや」。

【上昇気流】「期待される人間像」何処に

夏休みが終わった。いや、新学期が始まったと言うべきか。自治体によってばらつきがあるが、気流子の住む地方では通学カバンを背負った高校生たちが電車に戻ってきた。

【上昇気流】「新作うなぎの落とし噺」

“残酷暑”とでも言いたい日が続く中、友人と鰻(うなぎ)屋に入ったら、うなぎ百撰会が発行する『新作うなぎの落とし噺』という頒布用の冊子が置いてあった。「うなぎ百撰」に連載中の新作落語をまとめたものだ。

【上昇気流】どうなる月の標準時

米ホワイトハウスは4月、米航空宇宙局(NASA)に対し、月やその他の天体の標準時を策定するよう指示した。NASAは欧州宇宙機関(ESA)と共同で「ルナネット(LunaNet)」と呼ばれる枠組みづくりを模索しているようだ。

【上昇気流】鎮守の森とシラサギ

お盆の最中、明治神宮を久しぶりに訪れた。連日の猛暑にもかかわらず、やはり数少ない都心の憩いのスポットなのだろう、外国の観光客も多く見受けられた。「うつせみの 代々木の里は しづかにて 都のほかの ここちこそすれ」(明治天皇)

【上昇気流】野菜の無人販売所

近所に3カ所、野菜の無人販売所がある。八百屋さんではなく、営業時間も営業日も不明。種類がたくさんあるわけでもない。空き缶のようなものにお金を放り込めばいい。無論、レシートなどはない

【上昇気流】英国王、相互尊重を強調

チャールズ英国王は、先月末に女の子3人が刺殺される事件の起きた、北西部の海辺の町サウスポートを慰問に訪れた。事件を巡っては容疑者に関する偽情報がSNSで広がり、モスクや亡命希望者が宿泊するホテルなどが襲撃される騒乱が起きている

【上昇気流】戦争が遺した歌

日本歌謡史研究の第一人者、長田暁二さんが著した貴重な本の一冊に『戦争が遺した歌』(全音楽譜出版社)がある。戊辰戦争から太平洋戦争に到(いた)るまで、国民に歌われてきた253曲が収録された。

【上昇気流】「代表的日本人」と総裁選

次なる国家指導者を選ぶ秋(とき)が来た。9月の自民党総裁選のことである。目下、多数の出馬が予想され乱戦模様だという。果たして一推しはどなただろう。

【上昇気流】守れるか能登瓦の景観

石川県能登地方では地震被害を受けた家屋の公費解体が少しずつ進んでいる。そんな中、黒瓦(能登瓦)がつくり出す独特の景観が失われるのではないかとの懸念の声が上がっている。

【上昇気流】ミニ臓器で医療が進展

医療の進展は日進月歩、特に移植・再生技術の開発では先進諸国間に激しい競争を呼び起こしている。その中で「ミニ臓器」を使った治療や創薬への関心が高い。

【上昇気流】記憶にございません

テレビ番組で俳優の伊東四朗さん(87)が、脚本を覚える一環で70歳過ぎからさまざまな暗記に挑戦してきたと語っていた。円周率は1000ケタまで数字を覚えているという。そのほか、江戸時代の旧国名、歴代天皇の名前、世界の国名などジャンルを問わずというからすごい。

【上昇気流】石川啄木と室生犀星

お盆には故郷に帰省した人も多いだろう。しかし、最近ではお墓参りを早く済ませて休暇として楽しむ風潮があるようだ。それだけ時代が変わってきているということだろうが、昔ながらの人間としてはいささか寂しい。

【上昇気流】 メダル支える部活文化

パリ五輪で日本は、海外開催五輪で最多の20個の金メダルを獲得し、米国、中国に次ぐ成績を挙げた。この日本の健闘について韓国の中央日報(8月13日、日本語ウェブ版)が興味深い分析をしている。

【上昇気流】湯浅譲二さんを悼む

「作曲者が自らの内奥に降りてゆくことによる始源の探求が、聴く者の体内の深層に共振を起させ、未生以前の既聴体験に似たノスタルジーを抱かせる…」。

【上昇気流】「盆と正月」一緒に来れば

「盆と正月が一緒に来たようだ」――。この譬(たと)えは喜ばしいことが続き目出度(めでた)いときに使うが、今年の正月は能登半島地震、盆は「巨大地震注意」の発表である。

【上昇気流】災害とリニア中央新幹線

南海トラフ地震の「臨時情報(巨大地震注意)」が気象庁から出され、さまざまな影響が出ている。対象地域も茨城から沖縄まで29都府県と広い範囲に及んでいる。東海道新幹線も1週間ほどは速度を落としての運行となる。

【上昇気流】「教育」と「勉強」は違う

小説家、遠藤周作は著書『愛情セミナー』(集英社文庫)で子供の教育について「わが子という作品をつくるのは一人一人の母親によって違うべき」「子供の心や体の状態を一番よく知っている母親や父親がそれは相談しあって考えるべき」だと。

【上昇気流】子供心に思う「戦争」

終戦の日から今年で79年となる。先の戦争を体験した世代ではないが、子供心に戦争の一端を垣間見たと思える記憶が鮮やかに残っている。それは小学生の頃、父の実家で見つけた戦争の画集だった。

【上昇気流】「作品が全て」なのか

恒例の芥川・直木賞の発表が先月あった。テレビでその様子を見たが、直木賞受賞の女性作家がマスク姿で登場した。

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