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【連載】信者の拠り所はどこへ 家庭連合解散問題と法人施設(2)

東京都杉並区のJR西荻窪駅から徒歩12分。アンティークショップや昭和を感じるパン屋など個性的な店が立ち並ぶ人気エリアを抜けた住宅街にピンク色の壁で4階建ての建物が見えてきた。入り口に「宗教法人世界平和統一家庭連合杉並家庭教会」と書かれた大きな看板が立っている。

【連載】信者の拠り所はどこへ 家庭連合解散問題と法人施設(1)

世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)の解散を巡る審理は東京高等裁判所に移った。高裁で解散を命じられた場合、最高裁の判断を待たずに、財産を整理する清算手続きが即時始まる。そうなれば信者たちが礼拝などの宗教活動を行う教会施設が失われる可能性があり、信者らは自分たちの拠(よ)り所がなくなるのではないかと懸念を強めている。

【連載】終わらぬディプログラミング(下) 仲間を売る「踏み絵」させ脱会見極め 「リハビリ」で家庭連合敵視

主に世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)信者を標的にしたディプログラミング(拉致監禁・強制棄教)は、拘束した信者が信仰を捨てると表明しても終わらない。脱会を見極めるため、知り合いの信者の情報を提出させたり、拉致監禁に協力させたりするなどの「踏み絵」を行うことが知られている。

【連載】終わらぬディプログラミング(上)〝芋づる式〟に起きた信者拉致 名簿盗られた家庭連合

宗教をやめさせるため信者を拘束し、強引に脱会説得をする「ディプログラミング」は、国際的に人権侵害とされている。これまで、世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)を敵視する一部のキリスト教牧師などが、信者の家族を通じてディプログラミングを実行。脱会した元信者によって、〝芋づる式〟に信者の拉致監禁被害が発生していった。拉致監禁が頻発した当時の現場にいた信者たちの証言から、ディプログラミング被害が増幅していった状況が浮かび上がる。

淡く切ない恋を清冽に モデルの地、鶴岡市に点在ー藤沢周平『蝉しぐれ』

藤沢周平の長編時代小説『蝉しぐれ』は、下級武士の家の養子となった主人公・牧文四郎が隣家の娘・小柳ふくの蛇に噛(か)まれた指から毒を吸い取るという冒頭の章「朝の蛇」から始まる

【連載】どこへいく韓国 下 北に対話誘う融和派起用 金正恩氏、関心は対米交渉か

「李鍾奭氏の起用には、対話を始めようという北朝鮮へのメッセージも込められているようだ」

【連載】どこへいく韓国 中 米の同盟観は「反共」重視 李氏、背広の胸に「抗日」バッジ

韓国の李在明大統領は「当選確実」が伝えられてから3日後の6日夜10時(日本時間同)、トランプ米大統領と初の電話会談を行った。

【連載】どこへいく韓国 上 落選の金氏「国をお守り下さい」「内乱」清算・李氏「防弾法」に拍車

韓国新大統領に当選した革新系与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)氏は、市長・知事時代の行政手腕が高く評価される一方で、独裁的な政治スタイルには憂慮の声が数多く上がっている。韓国国内はもとより、北東アジア情勢に影を落とす可能性がある「李在明時代」を展望した。

【連載】揺らぐ名門 米ハーバード大の政治問題(下)反ユダヤ主義にDEIの影響

2023年10月のイスラム組織ハマスによるイスラエルへのテロ攻撃の直後、ハーバード大で、親パレスチナ派の学生2人が、ユダヤ人学生を取り囲み、「恥を知れ」などと罵声を浴びせ、その後、2人は暴行容疑で告発された。

【連載】揺らぐ名門 米ハーバード大の政治問題(上)  中国の影響力に深刻な懸念

トランプ米政権が名門ハーバード大学に対して留学生受け入れ資格の剥奪を通告した。多くの留学生の将来を左右する厳格な措置は批判を呼ぶ一方で、国益を守るために必要な対応として評価される側面もある。同大が中国の影響力拡大や、反ユダヤ主義の問題について十分な対応を取ってこなかったことによる、安全保障上の深刻な懸念があるためだ。

『鬼無のももたろう』タイチ絵・鬼無観光協会文 鬼の供養をした桃太郎【書評】

今年4月、香川県高松市で「桃太郎の鬼退治」伝説が伝わる8団体が参加し、第20回桃太郎サミットが開かれた。テーマは「本当は鬼とも仲良くしたかったきなしの桃太郎」。大会記念に作られたのが本書。

深川で迎えた人生の転機 新たな句境求めて旅路にー中山義秀『芭蕉庵桃青』

隅田の長江に鱸(すずき)のをどる、初秋の季節となつた。天地がにはかに明るく、ひろびろとしてきた感じである。芭蕉は読みかけの冊子をそのままひとり、文台によつて長江にむかつて舟のゆききを眺めてゐる。なかば放心のていで、時たつてもその姿勢をくづさない

文豪に愛された団子坂 言文一致で近代小説を牽引ー二葉亭四迷『浮雲』

二葉亭四迷(ふたばていしめい)(1864~1909年)の代表作『浮雲』の登場は、日本文学史における事件だった。

「狼魔人日記」ブロガー 江崎孝氏の功績称える

沖縄の保守系ブログ「狼魔人日記」の管理人として知られたブロガーの故江崎孝氏(享年85)を偲(しの)ぶ会が6日、浦添市内で有志らによって開かれた。江崎氏と長年活動を共にしてきた人々が出席し、江崎氏が残した功績を振り返り、その遺志を受け継ぐことを誓い合った

番頭修行の晴れ舞台江の島ー井伏鱒二『駅前旅館』

この小説の主人公は上野駅前にある柊元(くきもと)旅館の番頭だ。 <名前は生野治平と申します。生まれは能登(のと)の輪島、早くから在所を離れました。六つのとき、お袋が事情があって私を東京へ連れ出して、駅前の春木屋という旅館に身を寄せました。>

「戦前復古」と批判、地下鉄サリン事件再発防止対策を縮減させる各紙

世界初の無差別化学テロとなった地下鉄サリン事件から3月20日で30年が経(た)った。各紙に連載、特集、解説、社説など、関連記事が溢(あふ)れていた。その大半は回顧モノで、20日付社説を見ると「次世代に惨禍を語り継げ」(産経)「教訓共有し、語り継ぐ大切さ」(朝日)と右も左も似たり寄ったりの論調だった。

露の偽情報 民主陣営を分断 国民に認知戦の「教育」を 元米大統領補佐官 マクマスター氏  【連載】中露が仕掛ける「認知戦の脅威」(下)

ロシアや中国による偽情報で世界は分断の危機にある。1期目のトランプ米政権で国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めたハーバート・マクマスター氏は11日、都内で開かれた偽情報がテーマの国際フォーラム(主催・笹川平和財団など)で強い危機感を示し、情報の発信源を見極め、人々に正確な情報を伝えることの重要性を説いた

日常に潜む他国からの「悪意」 半導体投資で不安に付け込む【連載】中露が仕掛ける「認知戦の脅威」(上)  

情報を操作して自国に有利な状況を作り出す「認知戦」が、現代の戦争・紛争の新しい形として台頭している。ロシアや中国は偽情報などを拡散し、民主主義陣営の分断を図っている。民主主義と専制主義の価値観が交錯する「最前線」の台湾では中国から日常的に認知戦を仕掛けられており、企業の動きや芸能人の発言など、日々スマホで目にする情報の中に巧妙に他国からの「悪意」が隠されている。

米政権 長期戦終結へ圧力 中国警戒、露との分断狙いも 【連載】ウクライナ侵攻4年目 米欧のあつれき (下)

ウクライナは米国が提案するロシアとの30日間の停戦案を受け入れた。実現はロシアが受諾するか否かに懸かっており、「ボールは、ロシア側のコートにある」 (ルビオ米国務長官)という、新たな局面を迎えた。

米圧力で大西洋同盟に亀裂 強まる欧州安保への当事者意識【連載】ウクライナ侵攻4年目 米欧のあつれき(中)

欧州は米トランプ政権誕生に身構えていたが、その緊張感は予想をはるかに超えている。トランプ大統領がウクライナの鉱物資源を要求、さらにウクライナのゼレンスキー大統領を目の前にして「切れるカードを持っていない」と発言したことで、米国への不信感は頂点に達した。

「強い欧州へ」蘇る英外交 停戦へ主要国会合を主導 【連載】ウクライナ侵攻4年目 米欧のあつれき(上)

ロシアのウクライナ侵攻から3年、早期の戦闘終了を掲げるトランプ米政権の発足を受けて、停戦への機運が盛り上がった。一方で、欧州の防衛力強化を迫るトランプ氏に対し欧州は、対露国防体制の再構築を迫られている。

関容子『銀座で逢ったひと』 中身の濃い「いい話」を満載

エッセイストの関容子氏が、タウン誌『銀座百点』に平成30年から3年半にわたり連載した『銀座で逢ったひと』が中公文庫から出た。文庫化に当たり池田彌三郎、野坂昭如、10代目坂東三津五郎の稿が増補された。

願望を事実のように語る報道

オートバイで石川県の能登半島一周を試みたものの、いくら進んでも珠洲市に到着できず海辺の美しい風景の中で唖然(あぜん)となった。その後、半島一周が東京―名古屋間くらいの距離と知って無知を恥じた。30年前の出来事だ。

世界で中国の影響力を排除 【連載】怒涛のトランプ改革―米識者に聞く(6) ワシントン・タイムズ紙安全保障担当記者 ベン・ウォルフガング氏

――トランプ米大統領は就任初日から多くの大統領令を出すなど積極的に動いているが、2期目のスタートをどう見る。 ----- とにかく忙しく動いている。トランプ氏は多くのことを実行すると公約していたが、実際に国境の安全確保や連邦政府職員の削減など、そのスピードの速さに驚かされている。

援助の焦点歪むUSAID 【連載】怒涛のトランプ改革―米識者に聞く(5) 米国第一政策研究所中国部長 アダム・サビット氏(下)

――アルゼンチンやイタリアでは、トランプ米大統領に近い考えを持つ政治指導者が政権を握り、フランスやドイツでも保守政党が伸張している。トランプ氏の再就任で、世界的な保守主義の潮流はさらに強まるか。 --- そう思う。アルゼンチンのミレイ大統領は、トランプ氏と似たスタイルで政府をカットしている。ただ、ポピュリストというよりはリバタリアン(自由至上主義者)に近いタイプだ。

対中関税60%に引き上げも 【連載】怒涛のトランプ改革―米識者に聞く(4) 米国第一政策研究所中国部長 アダム・サビット氏(上)

私の専門である外交政策に関しては、素晴らしいと思う。特別な脅威である中国に対し、圧力をゆっくりと高めている。トランプ氏が選挙戦で言及した60%の関税は良いアイデアであり、そこまで行くかもしれない。

対露強硬姿勢は変わらず ガザの未来変える所有構想 【連載】怒涛のトランプ改革―米識者に聞く(3)世界政治学院学部長 ジェームズ・ロビンズ氏(下)

ウクライナ停戦を実現できていない理由の一つは、外交を機能させる米国のイニシアチブが欠如していたことだ。ウクライナや同盟国に多くの軍事援助を行ってきたが、話し合いはまるで進まなかった。

「力による平和」で秩序回復 【連載】怒涛のトランプ改革―米識者に聞く(2)世界政治学院学部長 ジェームズ・ロビンズ氏(中)

トランプ大統領はダイナミックな「変革の代理人」として、持てる力を可能な限り迅速に行使している。わずか数週間で素晴らしい結果を出している。米国内の議論は完全に変わり、今後も続くだろう。まだ4年間の任期が始まったばかりだが、もう長い年月が経(た)ったように感じる。

世界に「常識」取り戻す 愛国でグローバリズムに対抗 【連載】怒涛のトランプ改革―米識者に聞く(1)世界政治学院学部長 ジェームズ・ロビンズ氏(上)

 トランプ米大統領が1月20日に再就任してから1カ月。矢継ぎ早に打ち出す大胆な政策や方針は、国内外の既存の秩序や概念を覆すほどの勢いだ。「怒涛(どとう)のトランプ改革」をどう見るか、米国の識者に聞いた。(聞き手=本紙主幹・早川俊行)

後藤氏自伝は日本版「夜と霧」 終わらぬ拉致監禁被害 【連載】信教の自由守る「死闘」 後藤さん解放17年(下)

「すべての自由を奪われるんです。完全に」「全国拉致監禁・強制改宗被害者の会」代表の後藤徹氏は10日、自伝「死闘 監禁4536日からの生還」(創藝社)の出版記念講演を東京都杉並区で開いた。集まった聴衆は約300人で、大手メディアも取材に来ていた。「孤独の苦しい時、本当に深刻に祈らざるを得なかった」と繰り返す後藤氏は、自身の12年5カ月にわたる監禁の体験談と共に、信教の自由を軽んじた強制棄教の悪質性を改めて訴えた。

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