文化

「地球が作り出した鉱山の芸術」 秋田県立博物館 多彩な断面模様に驚き

普段見掛けることのあまりない、切断研磨された鉱石の標本24点が、秋田県立博物館(秋田市金足(かなあし))の1階自然展示室で、生成過程を含め解説されている。

石川県羽咋市の気多大社 国重要無形民俗文化財 未明の神事・鵜祭り

石川県能登地方は「奇祭の宝庫」と呼ばれるほど、珍しい祭りが多い。中でも“奇祭中の奇祭”と称されるのが、「気多(けた)の鵜(う)祭り」(国重要無形民俗文化財)だ。羽咋市寺家(じけ)町に鎮座する能登一ノ宮・気多大社で、12月16日未明に執り行われる。神様の使いとされる野生の鵜を捕獲して神殿に放ち、その動きを見て翌年の吉凶を占う。500年以上前から伝わるとされ、金春(こんばる)流の能「鵜祭」で演じられてきた。

石井研堂 偉大なる百科事典編集者

福島県郡山市出身の作家、石井研堂の没後80年を記念し、自筆原稿やゆかりの品々を展示する特別企画展が同市「こおりやま文学の森資料館」で開かれている。

自由求める伝統「連帯」に継承 広島でワルシャワ蜂起80年展覧会

第2次大戦末期、ナチス・ドイツ占領下のポーランドで、地下国家の軍と市民が武器を取って立ち上がったワルシャワ蜂起から、来年で80年となるのを前に、「ワルシャワ。灰の中から甦(よみがえ)る不死鳥」展が、ワルシャワ蜂起博物館などの主催で広島市の旧日本銀行広島支店で開かれている。

金属供出で消えた体躯 東京・上野公園の上野大仏

今年は関東大震災から100年を迎え、これに関する話題が多かった。東京の上野公園内には約50万人が避難したそうだが、精養軒近くの丘にある上野大仏も被災した。

今にも動きそうな恐竜が“お出迎え” 「せんだいわらアートフェスティバル」

高さ5㍍の新作「わらコング」や、かわいらしいウサギ型の「わらうさまる」など約10体の「わらアート」が来場者を迎えてくれる「2023せんだいわらアートフェスティバル」が9月24日から、宮城県仙台市若林区の「せんだい農業園芸センターみどりの杜」で開かれている(12月2日まで)。保育園児や高齢者施設の入居者もゆったりと見学していた。

【フランス美術事情】「アメデオ・モディリアーニ。画家と彼のパリの画商」展

西洋近代美術の発展は、王侯貴族や大商人に代わり、パトロンとなる画商や収集家によって画家たちは世に知られるようになった。理由は多くの画家が自分の個性で勝負するようになり、パトロンたちが画家と世の中のニーズを結びつける役割を担ったからだ。

大人も楽しめる絵本の世界 「ボローニャ国際絵本原画展」/石川県七尾美術館

毎春、イタリア北部の古都ボローニャで、1964年から児童図書専門の見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」(以下、ブックフェア)が開催されている。

中世の村の姿をとどめる 「骨寺村荘園遺跡」/岩手県一関市

世界遺産「平泉」に新たに五つの資産の拡張を目指す動きが進んでいる。その一つが「骨寺村(ほねでらむら)荘園遺跡」だ。

高尾小仏植樹祭2023 7年目迎え2万2000本を植える

東京都八王子市の「都立高尾陣場自然公園」の中に、森林再生活動が行われているエリアがある。JR高尾駅から小仏行きのバスに乗って終点で下車し、15分ほど小仏峠に向かって登ったところ。道路脇に植樹祭の記録が表示されているが、それがなければ見過ごしてしまいそうだ。少し下ったところに景信山(かげのぶやま)への登山口がある。

説話や落語に彩られて 高尾山の天狗たち/東京都八王子市

修験道の盛んだった山に行くと、天狗(てんぐ)に出合うことが多い。東京都八王子市にある高尾山もそうだ。山中の高尾山薬王院有喜寺は真言宗智山派の関東三大本山の一つ。豊かな森に抱かれた大杉、山門、堂宇(どうう)などが配置され、いにしえの世界へ誘われていく。

古式捕鯨の勇壮さと優しさ 太地町立くじらの博物館を訪ねる

熊野灘に臨む和歌山県太地町は、400年の歴史を持つ捕鯨の町だ。今年の小型鯨の追い込み漁が9月に始まり、初の水揚げがあった太地町を訪ねた。

竜王戦第6局に期待膨らむ 秋田県大仙市角間川町の旧本郷家住宅

将棋の竜王戦第6局が秋田県大仙(だいせん)市角間川町(かくまがわまち)の旧本郷家住宅で12月に予定されている。

長谷川等伯生んだ「能登の小京都」 「能登畠山氏とゆかりの文化」展

桃山画壇の巨匠長谷川等伯の出身地、七尾市の石川県七尾美術館で、「能登畠山氏とゆかりの文化」展が開かれている(10月29日まで)。

【フランス美術事情】「ファン・ゴッホ、最後の数ヵ月」展/オルセー美術館

生前、1枚しか絵が売れなかった(諸説あるが)オランダ人画家フィンセント・ファン・ゴッホは、その個性的な生き方と、死後100年が経(た)って、作品「ひまわり」に58億円の値が付いた話題に事欠かない巨匠だ。

秋田県立博物館 企画展「ショウキサマ」

東日本から東北地方にかけて、人々は自分たちの集落に疫病などの災いが入ってこないよう、境界に「道祖神(どうそじん)」あるいは「賽(さい)の神」を設置した。秋田県立博物館ふるさとまつり広場の企画展「災いを防ぐショウキサマ」では実物一体と関連写真を展示している。

韓国の伽耶古墳群 ユネスコの世界遺産に登録

韓半島の南部、南に流れる洛東江(らくとうこう)とその西側の小白山脈に挟まれた地域に、『三国史記』と『三国遺事』に登場する伽耶(かや)の国があった。

4年ぶりの開催、お熊甲祭 石川県七尾市中島町

石川県能登半島の秋を代表する「お熊甲(くまかぶと)祭」(国指定重要無形民俗文化財)が、9月20日、七尾市中島町で盛大に繰り広げられた。同町に鎮座する久麻加夫都阿良加志比古(くまかぶとあらかしひこ)神社の秋の祭礼で、五穀豊穣(ほうじょう)を願い、「熊甲二十日祭」の名でも親しまれている。また渡来文化の影響を色濃く伝える祭りとして今に伝わっている。

文人の歌碑や句碑がずらり 五頭温泉郷やまびこ通り/新潟県

新潟県阿賀野市にある五頭山(ごずさん)(912㍍)は、大同4(809)年、弘法大師によって開山されたと伝えられる。西側から頂上に至るルートに五つの峰が連続し、それぞれの峰に観世音菩薩など石仏が祀(まつ)られている。地元の人たちが登山を楽しんでいる山だ。

「常世神」「妣が国」を象徴 折口信夫の心捉えた能登のタブノキ

歌人で民俗学者・国文学者の折口信夫(しのぶ)は、常緑広葉樹のタブノキ(タブ)に特別な関心を寄せた。折口学の根幹となる『古代研究』3巻の口絵には、能登半島で撮影されたタブノキの写真が掲載されている。

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