論壇時評の最新記事

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韓国映画「破墓」の大ヒット 反日マーケティングの効果? 

韓国でホラー映画が1000万人動員を達成して、さらに観客数を伸ばしている。張宰賢(チャンジェヒョン)監督の「破墓(パミョ)」だ。これが「露骨な左翼・反日映画ではないか」という“ノイズマーケティング”で大ヒットさせたという話が出て、これに対して国会韓流研究会諮問委員も務める「ニューシスエコノミー」編集長のイ・ムンウォン氏が月刊朝鮮(5月号)に原稿を寄せた。

現状は日中の「共同管理」 尖閣諸島は守れるか

「世界日報」は「国境警報」と銘打ち、中国公船がわが国の領海や接続水域に侵入したことを読者に知らせている。公船と言っても、中国海警は人民解放軍の指揮下にある「武装艦艇」だ。日本の海上保安庁のような海岸警備隊ではない。

ベールに包まれた金正恩一家 「主愛」の名は「キム・ウンジュ」

これだけ関心を集めている家族も珍しいだろう。北朝鮮の金正恩総書記一家だ。具体的に言うと彼とその子供たちだ。「たち」と複数形にしたが、表に出ているのは娘の金主愛(キムジュエ)だけ。「後継者か」とウオッチャーたちの間で議論を呼んでいるが、まだ確かなことは分からない。他に息子が2人いるとの情報もあるが、なぜ後継が息子でなくて娘なのかも納得のいく“説”がない。

庶子コンプレックスの金正恩氏

北朝鮮の金正恩総書記がこの年末年始、韓国を「敵対的な交戦国」と規定し、祖父・金日成、父・金正日の遺訓である「祖国統一」の看板を引き下ろして、祖国統一三大憲章記念塔を撤去するなど“先代の痕跡”抹消(まっしょう)に躍起となっている。

【論壇時評】公明党とLGBT支援

総合月刊誌「潮」は、宗教法人創価学会系の出版社「潮出版」が発行する。創業者は昨年11月に亡くなった創価学会第3代会長、池田大作氏。同誌はカラーグラビアに有名スポーツ選手や芸能人を取り上げるほか、執筆者には寺島実郎、池上彰、田原総一朗各氏をはじめ名の知れた論客を起用するなど、毎回ページをめくると“機関誌”のイメージ払拭(ふっしょく)に努めているのが伝わってくる。

【韓国】三・一運動の根は自由主義

韓国の「三・一独立運動」記念日に大統領が式典で述べる記念辞は日本に関して語られることが多かった。だが今年、尹錫悦大統領は日韓関係には言及せず、運動の根にあった「自由主義」に焦点を当てて注目を集めている。

【韓国】民主主義を危機に追い込む無限対決 閉じられた保守と進歩

韓国では4月の総選挙がいよいよ佳境に入っている。韓国の政治意識を論じるときに出るのが「保守30%、進歩30%、中間層40%」だ。保守と進歩の支持層はそれぞれ「岩盤」に近く、これ以上に増えもしなければ減りもしない。大統領選を行えば得票率で「51対49」の僅差になることが多く、中間層をどれだけ取り込んだかで勝負がつく。

金正恩氏の挑発と胸の内

「もはや同族ではないから南側を核攻撃する」。年初、北朝鮮の金正恩総書記がこれまで掲げてきた「3代世襲」の正統性を担保する「祖国統一」の旗を下ろし、韓国を「主敵」と規定しながら「南半分の領土を平定する準備をせよ」と発言して衝撃が走った。これに対して米国の北朝鮮専門家は「韓国動乱直前に匹敵するほど危険」とまで強く反応したのだが、意外にも韓国ではそれほど大騒ぎはしていない。

総選挙を控えた韓国政治 「第三地帯」の2人が対談

4月に総選挙を迎える韓国では与野党の対決の他に「第三地帯」と呼ばれる政治勢力が形成されつつあり、その動向に注目が集まっている。有力者が与党、野党それぞれから分離し、これが統合するか、協力態勢を組むのか、ヨイド(日本でいう永田町)の最大関心事になっているからだ。

KADOKAWAの刊行中止 “検閲”に屈し汚点残す

毎年、年末になると、新年に論壇で議論されるであろう、国内外のさまざまなテーマについて識者が意見を述べる本が幾つか出版される。「文藝春秋」の「2024年の論点100」もその一つだ。

韓国「586運動圏」の素顔 「民主」とは程遠く

韓国では4月の総選挙を控えて「586運動圏退出の声が高まっている」と言う。「586」とは2010年ごろ50代となり1980年代の学生運動に関わった1960年代生まれの世代をいう。「運動圏」とはその学生運動を担った核心運動家たちを指し、その後、司法、労働、教育、メディアなど社会の各界各層で主流となっていった世代のことだ。

韓国「韓東勲氏」 評論家10人が多方面から分析

韓東勲(ハンドンフン)―。日本から見ていて韓国政界にいきなり登場した名前である。与党国民の力の非常対策委員長に就任した。金起炫(キムギヒョン)代表の辞意を受け、党内のごたごたをまとめつつ、4月の総選挙の陣頭に立つことになる。

2023年を振り返って【外交リーダー不在の危うさ】【政治に「性」への感知能力なし】

筆者が担当する「論壇時評」は、今回が今年最後となった。「中央公論」2024年1月号に、識者が今年1年を振り返る時評座談会「戦争、性加害……積み残した課題山積、そしてトランプ再臨?」が載っている。これを論評することで、今年1年を振り返ってみたい。

情報失敗から得るべき教訓 ハマスのイスラエル襲撃

イスラム過激テロ組織ハマスによるイスラエル襲撃事件は韓国に衝撃を与えた。世界トップクラスの情報機関モサドを擁する同国が襲撃を予測できず防ぐこともできなかったからだ

キッシンジャーと韓国 大国中心主義の現実主義者

ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官が亡くなった。ベトナム戦争終結、米中関係改善など歴史的業績を残した。その基本姿勢は「勢力均衡を通した安定」だ

旧統一教会 牧師も関わった強制棄教

月刊「正論」12月号が特集「解散命令請求への疑義」を組んでいる。その中で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する請求について、東京キリスト教神学研究所幹事の中川晴久と、モラロジー道徳教育財団道徳科学研究所教授の西岡力が対談している「政府のやり方がなぜ問題なのか」。中川と西岡はキリスト教徒の論客だ。

文明の「病」を人類史的に解説

月刊「Voice」の中で、必ず読み続けてきたコラムがある。日本芸術文化振興会理事長の長谷川眞理子が筆を執る「巻頭言」だ。進化生物学者として、2021年1月号から毎回、社会の課題を人類史的な観点で分析を試みており、興味深く読んでいた。

大胆な“ソウル港”構想

韓国では金浦市のソウル編入による「メガシティソウル」が政界だけでなく、経済界、社会全般での関心事になっている。単にソウルの拡大という次元だけでなしに、漢江という大河を利用した水運開発にもつながる話だからだ

韓国式思考と全く異なる世界観

コロナ禍が収まり、海外からの観光客がどっと日本に押し寄せている。観光地ではキャパシティーを超える外国人観光客らによる日本マナーを理解しない振る舞いが目に余ることなどから「オーバーツーリズム」という悲鳴まで上がっているほどだ

「発達障害」への違和感 曖昧な概念で当事者増やす

医者は科学者の側面を持ち、実証的・論理的な思考をするものだと思っていたが、精神科に限ればどうも違うようだ。月刊「Voice」11月号掲載の精神科医の岩波明(昭和大学付属烏山病院病院長)の論考「発達障害をめぐる誤解」を読んで、そんな思いを強くした

武器取引が本格軌道に

北朝鮮の金正恩総書記が9月、ロシアの極東地域を8泊9日の日程をかけて訪問し、軍事工場などを視察しながら、プーチン露大統領と会談した。

いまだに続く建国論争 「1919年」にこだわる左派

大韓民国は1948年8月15日、米国による軍政が終了して樹立が宣言された。この日が現在の韓国の建国記念日であることは国際的にも認知されているものだ。

中国共産党員・鄭律成の評価

韓国である人物の評価をめぐって論争が起こっている。鄭(チョン)律成(ユルソン)だ。あまり聞かない名であり、今の韓国人にとっても馴染(なじ)みのない人物だという。その彼がどうして議論となっているのか。

LGBT法、保守派の危機感 社会混乱と国家の分断招く

LGBT理解増進法案の国会提出に向けた動きが活発化しだした今年春以降、性的少数者に関する問題は保守派論壇の重要テーマに浮上、各月刊誌にLGBTをテーマした論考が載らない号はない。それだけ「性の多様性」という考え方と、これを社会の基本に据えようとする運動に対する保守派の危機感が強いということだろう。

処理水放出で関係悪化狙う野党

日韓関係“改善”のスピードが速い。尹錫悦政権が誕生して最大の懸案である「元徴用工」問題が“解決”されたことで、詰まっていたゴミが取り除かれて、水路の水が勢いよく流れだすように、諸懸案が動きだした。

韓国人が中国を嫌いな理由

韓国で“嫌中感情”が広がっている。ついこの前まで反日感情が噴出していたというのに、日本から見れば、いきなりの様変わりだ。韓国人の反中感情は「華夷秩序」で属国扱いを受けてきたこともあり、歴史的な根深いものだが、最近のそれは少し違うという分析である。

旭日旗に目くじら立てるな

自衛隊艦旗「旭日旗」を「戦犯旗」だとして、この旗はもとより、似たような形状のデザイン全てに難癖をつけてきたのは韓国の反日活動家・徐坰徳(ソギョンドク)氏だ。陽光が放射するモチーフにしたものなら何でも「戦犯旗」「軍国主義」として噛(か)みついてきた。

尹外交1年の損益評価

最近、やたらと「G8」という単語を韓国メディアで目にするようになった。尹錫悦政権になって日米との連携を強め、自由民主主義陣営に軸足を置き、米国への「国賓訪問」、主要7カ国首脳会議(広島G7サミット)への参加で韓国外交が一気に花開いた感があり、鼻息が荒いのだ。

70年代生まれの民主党支持の理由

韓国は保守派の尹錫悦政権になって「国交正常化後最悪」と言われた日韓関係を修復しようとする動きに拍車が掛かっている。最大の懸案だった「元徴用工」問題も韓国政府が「弁済」する形で「賠償金」を支払うことになり、既に何人かが受け取った。

中国の超限戦に無防備な韓国

「超限戦」とは「2000年以来、中国共産党と人民解放軍が全世界を相手に展開する新しい戦争」のことだ。東亜日報社が出す総合月刊誌新東亜(4月号)が「中国の超限戦―新しい戦争の到来」の著者で、その危険性を訴え続けているイ・ジヨン啓明大教授をインタビューし、「超限戦に無防備に露出している韓国」の対応を考えている。

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