総統・立法委員選 対中最前線 台湾の選択

未来は自分たちで決める きょう投開票 高まる台湾人アイデンティティー 総統・立法委員選 対中最前線 台湾の選択(5)

「私は台湾人だ。中国人じゃない」――。筆者が台湾留学したばかりの時に友人(当時18歳)から少し怒ったように言われた一言だ。自身を「台湾で生まれ育ってきたから私は台湾人」とする人が今では大半だが、年代によっては「国の名前は中華民国だから中国人(中華民国人)でもある」と話す人もいる。日本では台湾の正式名称は中華民国と説明されることも多いが、台湾人にとっての中華民国は日本の認識とは温度差がある。

中国の影響工作 カギ握る若者世論を誘導 総統・立法委員選 対中最前線 台湾の選択(4)

「最近面白くて、時間があると見ている」――。楽しげにこう語る台湾人の友人(24)が筆者に見せたスマホ画面には、中国版インスタグラム「小紅書」が映っていた。

存亡左右する外交力 国際的孤立からどう脱却 総統・立法委員選 対中最前線 台湾の選択(3)

「民進党政権下で台湾は九つの外交相手国を失った」。台湾総統選も佳境に入った昨年12月28日、政見発表会で第3党・民衆党候補の柯文哲・前台北市長はこう非難した。蔡英文総統が政権を握った2016年からの8年間で、台湾と外交関係を結ぶ国は22から13に減った。こうした外交上の孤立をどう避けるかが争点の一つになっている。

関税措置で揺さぶる中国 経済安全保障 総統・立法委員選 対中最前線 台湾の選択(2)

「地政学的に産業の優位性を拡大し、サプライチェーン(供給網)を強くして発展していく」。与党・民進党総統候補の頼清徳副総統は9日の記者会見で経済発展ビジョンを語った。世界的に強靭(きょうじん)なサプライチェーンを構築し、半導体、人工知能(AI)、軍事、監視・セキュリティー、通信の産業に重点を置く方針だ。

台湾有事リスク 薄い危機感 国際社会が連帯を 総統・立法委員選 対中最前線 台湾の選択(1)

4年に1度の台湾総統選と立法委員(国会議員)選挙が13日、投開票日を迎える。中国と距離を置き対米関係を重視する与党・民進党と、対中融和路線の最大野党・国民党を軸に、主要3政党が競う。東アジア・世界の安全保障に大きな影響を与える同選挙の主な争点を現地から報告する。

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