安倍元首相 暗殺の闇

【連載】安倍元首相暗殺の闇―第3部 テロ直視せぬ危うさ(4)

東京都千代田区のJR東京駅では、かつて2人の宰相へのテロ事件が起きている。平民宰相といわれた原敬が大正10年11月4日、中岡艮一によって心臓を刺され死亡した。その遭難現場、現在の丸の内南口の券売機の前の床には、小さな円の中に六角形の印が埋め込まれ、券売機横の壁に「原首相遭難現場」と書かれた説明の金属板が張られている。

【連載】安倍元首相暗殺の闇―第3部 テロ直視せぬ危うさ(3)

 安倍晋三元首相を手製銃で襲撃した山上徹也被告(42)に対しては、まだ公判も始まっていないのに、山上被告の減刑を求める署名サイトが立ち上げられ、1万件を超える署名が寄せられた。拘留中の被告の元には、現金を含むさまざまな差し入れも行われているという。

【連載】安倍元首相暗殺の闇 第3部 テロ直視せぬ危うさ(2)

安倍晋三元首相の銃撃事件で、山上徹也被告(42)の「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への恨みから犯行に及んだ」との犯行動機が報道されると、安倍元首相と共に襲撃の対象であったはずの同教団は、事件の「加害者」のように位置付けられ、激しいバッシングが開始された。

【連載】安倍元首相暗殺の闇 第3部 テロ直視せぬ危うさ(1)

安倍晋三元首相が奈良県で選挙演説中に銃撃され死亡した事件で、奈良県警は2月13日、殺人などの罪で起訴された山上徹也被告(42)を武器等製造法違反など五つの容疑で追送検し、一連の捜査を終結した。

文春が安倍元首相暗殺「疑惑の銃弾」を今になって取り上げた「なぜ」

週刊文春が「安倍元首相暗殺『疑惑の銃弾』」を2週にわたって「徹底検証」している(2月16、23日号)。同誌は1984年に同じ「疑惑の銃弾」のタイトルで長期にわたって報道したことがある。いわゆる「三浦和義ロス疑惑」で保険金殺人だった。今回もそうした長期連載になり疑惑の解明に至るのかどうか、同誌の覚悟と力量が問われる。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第2部 恨みと凶行の間(4)

取材を進める中で、山上徹也容疑者が米本和広氏のブログで「我、一命を賭して全ての統一教会に関わる者の解放者とならん」と宣言した投稿のハンドル名「まだ足りない」に、メールアドレスが埋め込まれていたことが分かった。同ブログのコメント欄にコメントする際、ハンドル名やメールアドレス、自身のサイトのURLなどを記入する欄があるが、ほとんどはアドレスを付さないハンドル名だけの投稿が多い。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第2部 恨みと凶行の間(3)

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への恨みから、当初は教団のトップ襲撃を狙っていた山上徹也容疑者だったが、新型コロナウイルスの世界的蔓延(まんえん)によりその機会が閉ざされ、襲撃の標的を安倍晋三元首相へと移していく。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第2部 恨みと凶行の間(2)

現時点で取材班が確認できた山上徹也容疑者のインターネット上の投稿を見ると、自身の生い立ちや家族、政治、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への批判など、さまざまな発言を行っていたことが分かる。重い病を患い2015年に自殺した兄に関しては、「常に母の心は兄にあった」などとコメントしている。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第2部 恨みと凶行の間 (1)

「母の入信から億を超える金銭の浪費、家庭崩壊、破産…この経過と共に私の10代は過ぎ去りました.その間の経験は私の一生を歪ませ続けたと言って過言ではありません」。山上徹也容疑者(42)は安倍晋三元首相襲撃の前日、ジャーナリストの米本和広氏に宛てた手紙の中で自身の人生をこう振り返っている。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第1部 残された謎(4) 訪台決定期と重なる襲撃決意

事件の取材を進める中で、一つの大きな疑問点が浮かび上がってきた。それは、なぜ7月8日が山上徹也容疑者の安倍晋三元首相襲撃の日となったのか、ということである。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第1部 残された謎(3) 凶行誘った誤情報・反アベ宣伝

山上徹也容疑者は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する恨みから、同教団の友好団体であるNGO組織(UPF=天宙平和連合)に寄せられた安倍晋三元首相の動画メッセージを見て「殺害を決意した」という。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第1部 残された謎(2) 威力ある銃 1人で製造?

安倍晋三元首相の暗殺に使用されたのは、山上徹也容疑者による手製銃だった。インターネットを通じ材料を購入し、作り方の情報も得たという。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第1部 残された謎(1) 救命医と警察 背反する所見

安倍晋三元首相が、凶弾に倒れてから3カ月以上が過ぎた。安倍氏が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に近いと容疑者が思い込んだことが、犯行の動機との供述がリークされたが、事件の真相・全容は闇の中だ。在任期間憲政史上最長の元首相の命を奪った暗殺事件の真相を探る。

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